ゲーム会社の株は、ヒット作が出た年ほど安く見えることがあります。その年の利益が一気に膨らみ、PERの計算上の倍率が下がるからです。けれども、その利益が翌年も続くとは限りません。日本一ソフトウェアも新作のヒットで、倍率の上では安く見える状態にあります。それが割安のしるしなのか、一時的な利益の表れなのかを、会社計画を上期と下期に切り分けて検討しました。
日本一ソフトウェア(3851)の株価は2026年9月4日終値1,347円、答え合わせの9月18日終値は1,445円です(株探・Yahoo!ファイナンス)。結論として、PER(株価収益率)約9.5倍は低く見えますが、純利益の約95%が上期に偏る計画のため、単純に割安とは言えません。今読むべき理由は、上方修正と国内20万本達成で株価が急伸した一方、会社計画を差し引くと下期は営業赤字になるからです。
日本一ソフトウェアは2026年9月2日、『ほの暮しの庭』の国内販売20万本達成を発表しました。8月28日には通期純利益予想を3.31億円から7.18億円へ引き上げており、新作の好調が業績へ結び付いています。小型ゲーム株として上昇余地を考えられる一方、一作品の成功を毎年続く利益として評価することには注意が必要です。(出典:国内販売20万本達成のお知らせ、2026年9月2日時点/業績予想の修正に関するお知らせ、2026年8月28日時点)
今回の会社計画で特徴的なのは、利益が上期に集中していることです。上期営業利益予想7.29億円に対し、通期は7.15億円です。差し引くと下期は営業赤字の計算になります。上方修正という見出しだけで強気になるより、新作の利益がどの期間へ計上され、次の成長へどうつながるかを確認する必要があります。
修正後の会社予想EPS(1株当たり利益)は142.05円で、9月4日終値でのPERは約9.5倍です。
上方修正と20万本はどの順番で公表されたか
| 日付 | 会社から公表された内容 | 評価するときの意味 |
|---|---|---|
| 7月30日 | 『ほの暮しの庭』発売 | 新作は第2四半期の販売に関わります |
| 8月7日 | 第1四半期決算公表 | 発売前の4~6月実績と区別します |
| 8月28日 | 上期・通期業績予想を上方修正 | 好調な新作販売を会社予想に反映しました |
| 9月2日 | 国内販売20万本を公表 | 販売実績の到達点を確認できます |
9月2日の20万本達成は、企業の成長を考えるうえで意味のある実績です。ただし、その販売が8月28日の上方修正にどの程度含まれているかは区別する必要があります。発表日が後だから売上と利益をもう一度予想へ加えられる、とは限りません。追加の上振れを考える際は、会社想定をどれだけ超える販売が続くかを確認します。
ゲーム株の値動きの特徴を確認する場合は、ゲーム関連銘柄の大相場事例も参考になります。ただし過去に大きく上がった事例は、今回も同じ倍率まで上昇する根拠にはなりません。今作の販売と会社利益を起点に評価します。
日本一ソフトウェアはどんな成長を目指す企業か
ゲーム開発・販売では、作品を作るための人件費や外注費、宣伝費などが販売より前に発生します。発売後に十分な販売が得られれば、追加販売の利益率が高くなる場合があります。一方、販売が期待を下回ると、開発に投じた費用を回収しにくくなります。売上の増減より利益の変動が大きくなる背景です。
日本一ソフトウェアの投資判断では、独自の作品を継続して生み出せるかが重要になります。大規模な開発費と販売本数だけを競う方法以外にも、成長の道はあります。特定の遊び方や世界観を好む顧客へ届く作品を作り、投資に見合う販売を得る方法です。そのため、販売本数だけで企業間の優劣を判断せず、開発規模と利益を合わせて見ます。
一つの作品が支持を得た場合、将来の追加販売や関連展開へつながる可能性があります。ただし、そのすべてが実現するとは限りません。続編、追加コンテンツ、海外展開などは、会社が発表した内容と未発表の期待を区別する必要があります。本記事では未発表の続編や大型契約を利益シナリオへ加えていません。基準日後の9月11日、会社は公式サイトで無料アップデート2回(9月29日・10月27日配信)と、2027年春予定の有料追加コンテンツを告知しました。有料分は内容を検討中とされており、本記事の試算には含めていません。(出典:『ほの暮しの庭』追加コンテンツのページ、2026年9月11日時点)
会社は中期的な目標として、国内販売20万本を超えるIP(知的財産)の創出を掲げています。今回の実績は、その規模の作品を実際に生み出せたことを示します。一方、一作品で到達したことと、複数作品が継続して同規模で売れることは別です。長期の評価を上げるには、次の作品でも開発投資を回収できる再現性が必要になります。(出典:国内販売20万本達成のお知らせ、2026年9月2日時点)
「ほの暮しの庭」20万本を利益へどう結び付けるか
会社公表によると、『ほの暮しの庭』のジャンルは生活シミュレーションです。対応機種はNintendo Switch 2、Nintendo Switch、PlayStation 5、Steam、Windowsです。(出典:国内販売20万本達成のお知らせ、2026年9月2日時点)複数の機種で展開すれば、潜在的な顧客への接点は広がります。ただし、機種ごとの販売構成や採算は公表された範囲で確認する必要があります。
20万本という販売本数に小売価格を掛けても、会社の売上高を正確に計算することはできません。販売経路ごとの手数料、卸価格、地域、値引き、売上認識の方法などが関係するためです。パッケージ版とダウンロード版の比率も確認できなければ、一本当たりの利益を一定として置くことは適切ではありません。
発売直後の販売には、発売を待っていた顧客の購入が集中する場合があります。その後も販売が続くかは、評判、口コミ、宣伝、販売価格、競合作品などに左右されます。初動の販売を評価しながらも、数週間後や数か月後にどれだけ販売が残るかを確認することが、長期の価値を考えるうえで重要です。
また、値引きによって販売本数が増える場合、一本当たり売上は下がる可能性があります。追加販売の利益が残れば企業にとって有利ですが、本数の増加率だけを利益の増加率として扱うことはできません。会社が示す売上と営業利益の変化を確認し、販売規模と採算を一組で評価する必要があります。
今回の20万本は国内販売の公表です。これを世界累計の追加販売余地と単純に足し合わせ、未確認の海外本数を予想へ入れることは避けます。海外については、発売地域、販売主体、権利関係、実績などが明らかになった時点で評価へ反映します。国内の成功を認めながら、まだ確かめられていない成長は別の仮定として持つ方針です。
第1四半期の赤字は新作発売前の実績
2027年3月期第1四半期(2026年4~6月)の売上高は8.47億円でした。営業損益は1.45億円、経常損益は0.69億円、純損益は0.61億円の、いずれも赤字です。『ほの暮しの庭』は7月30日発売のため、この第1四半期に新作の発売後販売を含めて説明することはできません。(出典:第1四半期決算短信、2026年8月7日時点)
前年同期に比べて売上は増えていますが、営業赤字は残っています。この実績から分かるのは、発売前の費用や既存事業だけでは四半期利益が十分ではなかったということです。新作の成功は利益構造を大きく改善しますが、発売が集中しない時期の事業がどれだけ費用を吸収できるかも長期評価の課題になります。
ゲーム企業では、発売の時期によって四半期の業績が大きく変わる場合があります。1Qが赤字だったから新作も失敗した、あるいは2Qで大きな利益が出るからすべての四半期が黒字になる、といった読み方は適切ではありません。作品ごとの発売日と開発費用の時期を、会計期間へ対応させる必要があります。
中間期の会社予想を評価する際も、1Qの赤字を含んだ累計であることを忘れないようにします。上期予想が大きく引き上げられた背景には、2Qの新作販売が1Qの負担を上回る見通しがあります。この変化は評価できますが、同じ大きさの発売効果が下期にもあるかは別の確認事項です。
上期と通期を差し引くと下期はどうなるか
| 項目 | 上期会社予想 | 通期会社予想 | 差し引き下期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 33.74億円 | 54.11億円 | 20.37億円 |
| 営業利益 | 7.29億円 | 7.15億円 | 0.14億円の赤字 |
| 経常利益 | 8.48億円 | 9.06億円 | 0.58億円 |
| 純利益 | 6.85億円 | 7.18億円 | 0.33億円 |
上の下期数値は会社が別途発表した予想ではなく、8月28日の上期・通期予想を差し引いた筆者計算です。通期の純利益の約95%を上期で稼ぐ構造になります。中間期の利益を単純に2倍して通期利益を予想することが、会社の現時点の計画とは大きく異なると分かります。(出典:8月28日の業績予想修正、2026年8月28日時点)
下期の営業赤字という差額を、下期に事業が全面的に悪化すると断定することもできません。発売予定、開発費用、宣伝、販売構成などが関わります。ただし、会社が今期の利益を均等に見込んでいないことは確かです。投資家は新作の追加販売でこの下期計画をどれだけ上回れるか、次の作品に向けた費用がどう出るかを確認する必要があります。
上方修正後の通期営業利益率は約13.2%、上期は約21.6%です。発売による高い利益が上期へ集中することを示します。高採算の期間を企業全体の通常利益率として扱うより、複数年の発売と費用の波を通じた平均的な利益を考えるほうが、PERの妥当性を判断しやすくなります。
また、通期経常利益9.06億円は営業利益7.15億円を上回ります。差額は営業外損益(本業以外の損益)で、すべてをゲームの売上利益とみなすことはできません。会社の予想EPS142.05円を使う場合でも、営業外損益を含む最終利益であることを理解し、翌期の事業利益へそのまま移さないようにします。
IPの価値は一作の販売だけでは測れない
IPを持つ企業の魅力は、成功した作品から長期間にわたって取引機会を得られる可能性です。新作の発売後も旧作として販売が続いたり、関連商品や別の展開につながったりすれば、開発投資の回収が進みます。ただし、可能性があることと権利収入が契約済みであることは区別する必要があります。
続編を考える場合にも、前作のファンがいることは助けになりますが、品質への期待が上がることで開発負担が増える場合があります。前作が売れたから同じ販売本数を必ず確保できるわけではありません。作品の評価、競合との発売時期、開発期間、価格などが次の結果を左右します。
複数の作品が異なる時期に売れるようになると、一作品への依存を下げられる可能性があります。しかし開発本数を増やしすぎれば、人員や外注費が増え、品質管理も難しくなります。成長のためには作品数の増加だけでなく、作品ごとの投資規模と回収の確度を管理する必要があります。
投資家が確認すべきなのは、成功した作品から得た資金を、次の開発へどの程度回し、その結果として継続利益が増えるかです。今期の利益が大きくても、次の開発費が過大であれば株主へ残る利益は安定しません。創作の魅力を認めながら、資本配分の結果も確認することが企業分析になります。
新作期待が株価へ反映される企業の比較には、バンク・オブ・イノベーションの分析も参考になります。開発中の期待と発売後の実績を分けることで、異なるゲーム企業のリスクを比較しやすくなります。
開発費・在庫・資金繰りに不安はないか
ゲーム開発の支出と損益計算書の費用は、必ずしも同じ時期に現れるとは限りません。制作中の資産やソフトウェアなどの会計処理によって、資金流出と費用化の時期がずれる場合があります。そのため、営業利益が回復しても現金の増加が小さい場合は、次の開発や運転資金へ資金が使われていないかを確認します。
パッケージ販売では商品の生産や在庫管理も関係します。販売予想が強い局面で商品を多く用意しても、最終的に需要を上回れば在庫や販売条件に影響する可能性があります。会社の在庫が増えた場合、発売に向けた準備なのか、売れ残りなのかを説明と合わせて判断する必要があります。第1四半期末の商品及び製品は、前期末から約1.88億円増えていました。(出典:第1四半期決算短信、2026年8月7日時点)
第1四半期末の自己資本比率(総資産に占める自己資本の割合)は69.9%です。(出典:第1四半期決算短信、2026年8月7日時点)一定の財務基盤を確認できますが、自己資本比率が高いことは新作の収益性を保証しません。開発が長期化したり、販売が期待を下回ったりすれば、資金の余裕は減ります。財務の強さは次の作品を準備する時間を確保する力として評価するのが適切です。
前期は純損失だったため、今回の黒字予想は大きな変化です。一方、赤字と黒字が作品の成否で入れ替わる企業では、好調な一年のEPSだけで長期の配当余力や企業価値を判断するのは難しくなります。数年単位で利益を残せるかを考えることが、短期のヒット評価とは別の課題になります。
配当予想は1株5円で、9月4日終値に対する利回りは約0.37%です。配当を主な投資成果として考える銘柄ではなく、作品の成功と株価評価の変化が中心になります。高い値上がりを期待する場合は、その裏側に大きな業績変動があることを理解する必要があります。
競合と比較するなら開発規模と収益の波を見る
| 比較対象 | 比較する観点 | 単純比較を避けたい点 |
|---|---|---|
| 日本ファルコム | 独自IPと発売後の展開 | 開発・販売体制と作品の時期が異なります |
| マーベラス | 複数のコンテンツと事業分散 | ゲーム以外を含む利益構造が違います |
| カプコン | IPの継続販売と収益の再現性 | 作品規模・開発資金・販売網が大きく異なります |
| 日本一ソフトウェア | 新作の独自性と投資回収 | 少数作品が利益を大きく動かします |
大手ゲーム会社のPERをそのまま当てはめても、日本一ソフトウェアが同じ倍率で評価されるとは限りません。多数の作品が継続して売れる企業と、一作品の成功に利益が大きく左右される企業では、将来利益の見通しやすさが異なります。この違いが倍率の差につながる可能性があります。
一方、小規模な企業は一作品の成功が会社全体へ与える効果が大きくなります。売上規模の小ささは、成長率を高める面と、失敗時の影響を大きくする面の両方を持ちます。小型だから大きく上がる、という説明だけで判断せず、成功と失敗がEPSへどう影響するかを確認する必要があります。
比較の際は、売上本数だけでなく開発費、販売手数料、旧作の継続販売、営業外損益などを見ます。会社が公表していない一本当たり利益を勝手に設定して競合の実績へ当てはめることは避け、まず連結利益の実績と会社計画を同じ期間で比較することが有効です。
目標株価は弱気800円・基本約1,705円・強気2,380円
以下は今後6~12か月の条件付き試算です。基本EPSは会社予想142.05円を採用します。弱気EPS80円と強気EPS170円、各PERは筆者の仮定です。倍率は過去平均と断定せず、今期利益の継続性に市場がどの程度の評価を与えるかを比較する設定です。弱気の10倍は、9月4日時点のPER約9.5倍とほぼ同じ水準を置いています。
| シナリオ | 仮定EPS | 仮定PER | 計算上の株価 | 1,347円比 | 成立に必要な状況 |
|---|---|---|---|---|---|
| 弱気 | 80円 | 10倍 | 800円 | 約-40.6% | 販売の失速と開発費負担で利益が下振れ |
| 基本 | 142.05円 | 12倍 | 約1,705円 | 約+26.6% | 会社計画を達成し、利益の一定の継続を評価 |
| 強気 | 170円 | 14倍 | 2,380円 | 約+76.7% | 追加販売と次の成長で利益・倍率が上がる |
基本ケースでも現在のPER約9.5倍から12倍へ評価が上がることを仮定しています。したがって、会社計画を達成しただけで必ず約1,705円になるわけではありません。市場が今期利益を一時的と見続ければ、低い倍率が残る可能性があります。割安修正には、来期に利益が急減しないという見通しが必要になります。
強気ケースのEPS170円は会社予想より約19.7%高い設定です。発売後の販売が続き、費用を吸収しながら利益を積み増すことが条件になります。さらにPER14倍を置くため、次の作品や継続販売への期待も必要です。二つの好条件を重ねることで上昇率が大きくなっており、実現確率を高いと断定する試算ではありません。
弱気ケースではEPSが下がった場合の評価を示しています。仮に会社予想通りの利益が出ても、翌期の見通しが弱ければ株価が下がることはあり得ます。今期の低PERだけを理由に下値が小さいと判断せず、将来の利益がどこまで残るかを確認する必要があります。表には配当、税金、手数料を含めていません。
答え合わせとして、9月18日終値1,445円は弱気800円と基本約1,705円の間にあります。会社予想EPSに対するPERは約10.2倍で、基本ケースの12倍にはまだ届いていません。
急騰後のチャートはどこが節目か
9月1日の高値は1,547円、9月4日終値は1,347円でした。4日の終値は前日比2.0%安で、上方修正や販売実績の公表後に利益確定が出ている可能性があります。ただし値動きだけから売り手の意図を断定することはできません。高値を付けた後にどの価格で取引が落ち着くかを確認します。(株価:株探の株価時系列)
9月4日までの終値から計算した5日単純移動平均(直近5日の終値の平均)は約1,412円、25日単純移動平均は約1,212円です。終値は短期線を下回りながら、25日線を約11.2%上回っています。中期の上昇を保ちながら短期調整に入っている形と読めます。ただし25日線への距離があるため、下落余地が小さい状態とは言いにくいところです。
直近の下側の観察点は9月4日の安値1,310円です。ここを割った場合、直前の上昇分をさらに調整する可能性を考えます。上側では1,412円前後の5日線への復帰や、9月1日の高値1,547円へ再び近づけるかを確認します。これらは過去価格から整理した候補であり、売買価格を保証するものではありません。
答え合わせ(株探、2026年9月18日時点)では、9月7日以降の最安値は同日の1,340円で、1,310円は割れませんでした。9月7日終値は1,485円で、1,412円を上回りました。9月8日には高値1,561円と1,547円を一時超えましたが、終値は1,504円にとどまりました。9月18日終値1,445円は、同日時点の25日線約1,356円を約6.6%上回っています。
小型株では、材料が出た日の出来高と通常時の出来高が大きく異なる場合があります。活況時に買えた株数でも、取引が落ち着いた日に同じ価格帯で売れるとは限りません。注文量が普段の売買量に対して大きくならないか、値幅が広い日に高値を追うことになっていないかを確認する必要があります。
利益の持続性は次の開示で何を見れば分かるか
今後は『ほの暮しの庭』の追加販売に関する会社発表と中間決算を確認します。本数が増えた場合でも、予想へ織り込んだ範囲か、追加の上振れかを分けて考えます。特に8月28日の修正後予想と比較することが重要で、旧予想との差だけを繰り返し強調しても新しい判断材料にはなりません。
下期は、差し引きで営業赤字となる会社計画をどの程度上回れるかが焦点です。追加販売が利益を支えるのか、開発・宣伝費が増えるのかによって、通期利益の着地は変わります。会社が次期作品の情報を発表した場合も、発売時期と費用、利益が表れる期間を対応させて評価します。第1四半期決算短信では、『GOBBLE』『みんなでポイっと!プリニーすごろく』などを第2四半期以降の発売予定作に挙げています。(出典:第1四半期決算短信、2026年8月7日時点)公式サイトでの発売日は、『GOBBLE』が9月24日、『プリニーすごろく』が11月12日です。(出典:日本一ソフトウェア公式サイト、2026年9月24日時点)
長期では、今期の成功が開発体制やIPの蓄積につながるかを見ます。次の作品が発表されたというだけではなく、販売と投資回収の実績が積み上がることが、高い評価を支える条件です。短期の期待が大きいときほど、会社がまだ示していない本数や利益を自分の予想へ加えていないかを点検する必要があります。
まとめ:PER約9.5倍の評価は下期と来期の利益次第
日本一ソフトウェアは『ほの暮しの庭』国内20万本と上方修正によって、新作の成功が業績を大きく動かすことを示しました。会社予想EPS142.05円に対するPER約9.5倍には、評価余地を検討できます。ただし利益が上期へ集中する計画であり、今期利益をそのまま翌期へ延長しないことが重要です。
私は、ヒット作が出た年の低いPERを、そのまま割安の根拠にはしません。次の作品でも開発費を回収できると確認できてから、倍率の見直しを考えます。
筆者の株価試算は基本約1,705円、強気2,380円、弱気800円です。9月18日終値1,445円は、まだ基本ケースの手前にあります。追加販売と継続的な作品づくりが確認されれば評価を上げる余地がありますが、発売後の失速や費用負担によって逆方向に動く可能性もあります。販売の話題性に加えて、修正後計画と実績の差を追う必要がある銘柄です。
価格の動きと業績の見直しを合わせて考えるには、鈴木・イビデン・カプコンのテクニカル比較もご覧ください。 口座選びを見直す方は、日本株・米国株・NISAの証券サービス比較ガイド(広告を含みます)で、取扱商品とコストの違いをご確認ください。
⚠ 免責事項・データの時点
本記事は公開情報をもとにした情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資を推奨するものではありません。記載した株価・指標等は執筆時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。適正株価や目標株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値であり、将来の株価を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身の責任において行ってください。
株価は2026年9月4日終値1,347円、情報確認日は9月5日を基準としています。本文は、修正後会社予想EPS142.05円に対するPER約9.5倍という前提を検証するものです。目標株価は今後6~12か月を考えるための筆者の条件付き試算で、会社や証券会社の目標値ではありません。会社公表値は本文の一次資料によります。比率・移動平均・下期の差し引き・シナリオは筆者計算です。答え合わせの株価は2026年9月18日時点(株探・Yahoo!ファイナンス)で、将来の株価や投資成果を保証するものではありません。
2026年9月24日:冒頭の構成、出典の日付、基準日後の会社発表(追加コンテンツ・発売予定作)、答え合わせ(2026年9月18日時点)を追記し、文章を改訂。業績・株価試算の数値は変更していません。

