値動きが静かになった銘柄を見つけると、「そろそろ上へ大きく動く」と考えたくなります。しかし、収縮が教えるのは方向ではなく、変動が小さくなった状態です。上昇にも下落にも放れますし、収縮が想定以上に長く続くことも、最初の突破が失敗して反対側へ走ることもあります。
値幅の収縮はスクイーズ(Squeeze)、その後の拡大はエクスパンション(Expansion)と呼ばれます。本稿では、ボリンジャーバンドのBandWidthを中心に、自銘柄の過去と比べる方法、低位の継続、上下の突破、偽ブレイク、再収縮を分けます。入口・撤退・数量・見送りまで、あとから同じ判定を再現できる手順にします。
先に結論:スクイーズは「買い」ではなく準備状態、エクスパンションは「上昇」ではなく値幅拡大です。BandWidthをその銘柄自身の過去と比べ、価格が収縮レンジの上限・下限のどちらを確定足で離れたかを別に確認します。突破前に方向を決めず、偽ブレイク、撤退、数量、イベントを含む注文計画を先に作ります。
スクイーズとエクスパンションとは?幅と方向を分ける
ボリンジャーバンドは、中心線の上下へ価格の標準偏差を加減した帯です。John Bollinger氏の公式ルールでは、BandWidthは上下バンドの幅を中心線で正規化した値で、最もよく知られた用途は「The Squeeze」の識別だと説明されています。
中心線 Mt = SMAn(終値)
上限 Ut = Mt + kσt / 下限 Lt = Mt − kσt
BandWidtht =(Ut − Lt)÷ Mt × 100
20期間・2標準偏差なら、上下の差は4σです。中心線で割るため、株価500円と5,000円を単純な円幅ではなく割合で扱えます。StockChartsのChartSchool公式解説も同じ式を示し、BandWidthの低下を変動縮小、上昇を変動拡大として説明しています。
スクイーズはBandWidthが低い、または低下している局面です。エクスパンションはBandWidthが底打ちして上昇し、帯が広がる局面です。重要なのは、BandWidthに上下方向がないことです。価格が上昇しても急落しても標準偏差は大きくなり、BandWidthは上がります。

| 段階 | BandWidth | 価格の状態 | 行動 |
|---|---|---|---|
| 収縮開始 | 低下 | 高安差が縮小 | 候補として監視 |
| 低位継続 | 過去レンジ下部で横ばい | 狭い箱の中 | 上限・下限を固定 |
| 上方向エクスパンション | 上昇 | 上限を突破 | 買い条件を確認 |
| 下方向エクスパンション | 上昇 | 下限を突破 | 売り条件と貸株を確認 |
| 失敗・再侵入 | 上昇後に鈍化 | 箱へ戻る | 撤退または反対側を再評価 |
| 再収縮 | 再び低下 | 新しい均衡 | 旧シグナルを終了 |
狭い・広いは絶対値ではなく「自分の過去」で決める
BandWidthが5だから狭い、10だから広い、という全銘柄共通の境界はありません。公益株のように平常時の値動きが小さい銘柄と、成長株のように大きい銘柄ではBandWidthの水準が違います。ChartSchoolも、狭さは相対的であり、8〜12か月程度の過去レンジを見て、その銘柄の低位・高位を評価する考え方を示しています。
再現可能な定義には複数の方法があります。たとえば、直近126営業日のBandWidthで10パーセンタイル以下、直近120日で最小、過去60日の中央値の半分以下などです。どれも公式の唯一解ではありません。検証開始前に一つを固定し、銘柄ごとに後から有利な基準へ変えません。
相対順位 = 直近N本のうち、現在値以下のBandWidth本数 ÷ N
相対順位0.10なら、現在のBandWidthが直近N本の下位10%にあることを意味します。複数銘柄を横断する場合でも、絶対値そのものより各銘柄内の順位を使うと平常時の変動差を調整しやすくなります。ただし、上場直後や制度変更後で履歴が短い銘柄では基準が不安定です。
| 狭さの定義例 | 長所 | 短所 | 注意 |
|---|---|---|---|
| 直近120本で最小 | 単純で再現しやすい | シグナルが少ない | 同値の扱いを固定 |
| 126本の下位10% | 極端さを順位化 | 閾値付近で出入り | 確定足で計算 |
| 60日中央値の50%以下 | 通常水準と比較 | 分布の歪みに弱い | 倍率を検証 |
| 8〜12か月レンジの低位 | 目視で理解しやすい | 裁量差が出る | バックテストでは数式化 |
| 連続5本低下 | 収縮過程を捉える | 低位とは限らない | 水準条件を併用 |
「低い」と「さらに低下」を分ける
BandWidthが低下している途中は収縮過程、歴史的低位で横ばいなら圧縮状態の継続です。収縮開始で直ちに注文すると、何週間も狭いまま資金が止まることがあります。反対に、BandWidthが上向いた瞬間だけを使うと、価格がすでに大きく離れ、撤退まで遠くなる場合があります。
そこで、監視と発注を分けます。監視登録は「相対順位10%以下」、発注準備は「低位が3本以上継続し、収縮箱の高値・安値が固定できる」、方向確定は「BandWidth上昇と価格の箱抜け」とします。3本や10%は検証用例であり、推奨成績ではありません。
Schwabのthinkorswim公式リファレンスでは、Bandwidthに加え、指定期間の最高値を示すBulgeと最低値を示すSqueezeのプロットがあります。期間を変えると「最低」の基準も変わるため、画面の表示期間ではなく入力パラメータを記録してください。最も静かという説明にも、比べた期間があります。候補を探すとき、画面の印象より、その物差しがどの範囲かを先に知りたいです。
| 状態 | BandWidth | 価格 | 誤認しやすい点 |
|---|---|---|---|
| 収縮中 | 連続低下 | 高安幅が縮む | すぐ動くとは限らない |
| 圧縮継続 | 低位横ばい | 箱の中を往復 | 上方向とは限らない |
| 拡大開始 | 底から上昇 | 境界へ接近 | まだ突破未確定の場合 |
| 方向確定候補 | 上昇 | 確定足で箱外 | 偽ブレイクがある |
| 再収縮 | ピーク後に低下 | 新しい持ち合い | 旧い箱を使い続けない |
方向は価格で確認する。上抜けと下抜けは別シナリオ
スクイーズのあとにBandWidthが上昇しても、上昇と下落の両方があります。John Bollinger氏の公式ルールは、バンド外の終値を当初は反転ではなく継続候補として扱うと説明しています。上限への接触だけで売らず、下限への接触だけで買わないという考え方です。
方向判定には、収縮期間の最高値・最安値を使う方法と、ボリンジャーバンド上限・下限を使う方法があります。箱の境界は固定されますが、バンドは標準偏差と中心線の更新で動きます。実注文では「収縮5本の最高値1,520円」など、発注時に固定できる価格へ変換すると再現しやすくなります。

| 方向確認 | 上方向候補 | 下方向候補 | 弱い確認 |
|---|---|---|---|
| 確定終値 | 収縮箱上限より上 | 収縮箱下限より下 | 場中だけ越えて箱内終了 |
| BandWidth | 低位から上昇 | 低位から上昇 | 横ばい・再低下 |
| 高値・安値 | 切り上げ | 切り下げ | 突破後すぐ反対更新 |
| 終値位置 | ブレイク足の上部 | ブレイク足の下部 | 長いヒゲで中央終了 |
| 出来高 | 平常時より増加候補 | 平常時より増加候補 | 極端な薄商い |
出来高は補助条件です。増加すれば参加の広がりを示す可能性がありますが、決算、指数入替、大口のクロス取引などで一時的に膨らむことがあります。「20日中央値の1.5倍」などと使うなら、後から都合よく倍率を変えず、出来高なしの基準成績と比較します。
TTM Squeeze・NR7・インサイドバーとの違い
「スクイーズ」という言葉は複数の実装に使われます。BandWidthのスクイーズは、ボリンジャーバンド幅が自分の過去に対して狭い状態です。TTM Squeezeは、ボリンジャーバンドがケルトナーチャネルの内側へ入ったかを比較する方式で、定義が違います。詳しくはTTM Squeezeの記事で説明しています。
NR7・NR4は当日の「高値−安値」が直近7本・4本で最小かを見ます。BandWidthは20本など複数期間の標準偏差で帯幅を計算するため、単日の狭さと複数期間の変動縮小を分けます。NR7・NR4の記事と併用できますが、どちらも変動収縮を測るので、二つを独立した根拠として二重加点しません。
| 手法 | 収縮の測り方 | 方向を含むか | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| BandWidth Squeeze | 上下バンド幅÷中心線 | 含まない | 過去に対する低ボラ |
| TTM Squeeze | BBがKCの内側 | 含まない | 異なる帯の内包 |
| NR7/NR4 | 単日の高値−安値の順位 | 含まない | 1本の狭い値幅 |
| インサイドバー | 前足の高安内へ収まる | 含まない | 位置関係の圧縮 |
| ATR低下 | 窓を含むTrue Rangeの平均 | 含まない | 平均変動幅の低下 |
注文は三方式。速さと偽ブレイク耐性を交換する
1.収縮箱の外へ逆指値を置く
買いは箱上限より1呼値上、売りは箱下限より1呼値下をトリガーにします。初動へ参加しやすい一方、ヒゲで発動して箱へ戻る危険があります。片側が約定したら反対注文を取り消すOCO相当の管理を使っても、急な往復では取消前に両方が成立する可能性があります。
2.終値の箱抜けを確認する
終値が上限・下限の外で確定し、BandWidthが前日より上昇したら翌営業日に入ります。場中だけの突破を除外しやすい反面、確認が遅く、翌朝に大きな窓を開ける場合があります。終値を見てから同じ終値で約定したバックテストは未来データになるため、翌日始値など実行可能な価格を使います。
3.突破後のリテストを待つ
上抜け後に旧上限まで押し、支持へ変わったことを確認して買います。下抜けでは旧下限への戻りを待ちます。撤退を近くしやすい一方、強いエクスパンションでは戻らず、機会を逃します。戻らなかったことは損失ではありません。
| 方式 | 認識 | 利点 | 主な弱点 |
|---|---|---|---|
| 逆指値ブレイク | 箱外へ価格が到達 | 初動を捉えやすい | ヒゲ・滑り・往復 |
| 終値確認 | 終値が箱外で確定 | 場中の戻りを除外 | 遅れ・翌朝の窓 |
| リテスト待ち | 旧境界を支持・抵抗化 | リスク幅を抑えやすい | 約定しない場合 |

ヘッドフェイク:最初の突破が正しいとは限らない
スクイーズ後に上限へ少し出たあと箱内へ戻り、次に下限を割る動きはヘッドフェイクの典型です。ChartSchoolも、最初のバンドブレイクが維持されず、反対へ転じる偽シグナルに注意するよう説明しています。スクイーズが大きな動きを準備しても、最初の方向まで保証しないためです。
対処は、終値確認、突破幅の条件、再侵入撤退、時間切れです。たとえば買いなら「終値が箱上限より0.5ATR以上上」「翌日も上限を維持」「終値が箱内へ戻れば撤退」のいずれかを検証します。条件を増やすほど偽ブレイクを減らせる一方、入口が遅れ、取引数も減ります。
反対側へ自動でドテンする場合は、買いの損切りと新規売りを同じ価格で完全約定できたと仮定しません。往復時はスプレッドと滑りが拡大しやすく、二回分のコストがかかります。空売りは貸株や価格規制も確認します。
| 失敗候補 | 観測 | 対応例 |
|---|---|---|
| 場中突破・終値再侵入 | 長いヒゲ | 終値確認型なら見送り |
| 翌日ギャップ反転 | 箱の反対側へ窓 | 逆指値の滑りを想定 |
| BandWidthだけ上昇 | 価格は箱内 | 方向未確定として待機 |
| 突破後に出来高枯渇 | 高値更新できない | 時間切れ・部分撤退 |
| 上下を連続突破 | 往復 | ドテン回数に上限 |
撤退と利益確定:スクイーズ仮説の否定点を使う
上抜け買いの単純な撤退候補は、箱上限への終値再侵入、ブレイク足安値、箱下限、または入口から一定ATR下です。箱下限は明快ですが、箱が広いと1株リスクが大きくなります。再侵入は近い反面、通常のリテストで切られやすくなります。
時間切れも重要です。エクスパンションを期待して入ったのに、3〜5営業日たってもBandWidthが上がらず、価格が箱付近を往復するなら仮説が働いていません。含み損になるまで待たず、指定本数で退出する方法を比較します。
利益確定は固定R倍、ATRトレーリング、直近安値、BandWidthのピークアウト後の中心線割れなどが候補です。BandWidth低下だけで即利確すると、穏やかな上昇トレンドへ移ったあとを取り逃すことがあります。価格構造と組み合わせ、入口と同様に事前固定します。
| 撤退方式 | 利点 | 弱点 | 向く運用 |
|---|---|---|---|
| 箱内への終値再侵入 | 偽ブレイクを早く処理 | リテストで切られる | 短期 |
| 箱の反対側 | 構造が明快 | 損切り幅が広い | スイング |
| 1ATRストップ | 変動へ適応 | ATR急拡大で遅れる | 銘柄横断 |
| 時間切れ | 動かない資金を解放 | 退出直後に動く場合 | 拡大初動狙い |
| 直近高安トレーリング | トレンドを伸ばせる | 利益を戻す | 追随型 |
数量計算:小さな箱でも窓開け後はリスクが広がる
数量はスクイーズの深さではなく、実際の入口から損切りまでの金額で決めます。収縮箱が狭くても、翌朝に大きく窓を開ければ1株リスクは増えます。
許容損失額 = 口座資金 × 1回の許容損失率
数量 = floor{許容損失額 ÷(1株リスク+想定コスト)}
架空例です。収縮箱の上限が1,520円、下限が1,475円とします。翌日1,535円で買い、箱内への再侵入を考慮して1,495円を撤退、滑りと手数料の余裕を5円とすると、1株リスクは45円です。口座300万円、1回の許容損失率0.5%なら許容額は1万5,000円、理論数量333株、100株単位なら300株です。
| 架空条件 | 数値 | 計算・判断 |
|---|---|---|
| 箱上限/下限 | 1,520円/1,475円 | スクイーズ確定後に固定 |
| 買値 | 1,535円 | 実行可能な翌足価格 |
| 撤退 | 1,495円 | 箱内再侵入の下 |
| コスト余裕 | 5円/株 | 1株リスク45円 |
| 許容損失 | 15,000円 | 300万円×0.5% |
| 数量 | 300株 | 333株を売買単位へ切り下げ |
| 予定損失 | 13,500円 | 45円×300株 |
これは成績でも推奨値でもなく、計算例です。決算直前、最低単位でも許容額超過、ストップ安で売れない恐れ、同一業種への集中があるなら数量ゼロにします。損切りと資金管理はポジションサイズの記事も参照してください。
見送り条件:静けさが機会とは限らない
- 決算、業績修正、治験、TOBなど不連続な価格変化があり得る直前
- 売買代金が少なく、スプレッドが想定損切り幅に対して大きい
- 上場直後で相対順位を作る履歴が不足
- BandWidthは低いが、値幅制限張り付きや売買停止で人工的に動かない
- 突破時の窓が大きく、最低単位でも許容損失を超える
- 同じ業種のポジションが多く、同時損失が口座上限を超える
- 未確定足のBandWidthでスクイーズや拡大を判定している
見送ったあと大きく動いても、ルールが間違いだったとは限りません。実行できないリスクを除外した結果です。次の機会まで待つことも、スクイーズ戦略の一部です。
バックテスト:将来の最小値を使わない
チャートを振り返って「ここが最も狭かった」と選ぶと、その後のデータを知った後知恵になります。判定時点で利用できた直近N本だけを使い、「現在のBandWidthが直近126本の下位10%」のようにローリング計算します。翌日にさらに狭くなっても、前日の判断が未来を見ていたことにはしません。
終値でスクイーズと突破を確認したなら、同じ終値で入れたことにせず、翌日始値、翌日逆指値、次足のリテストなど実行可能な価格を使います。日足では高値と安値の発生順序が分からないため、同じ足で入口と損切りの両方へ触れた場合は保守的に扱うか、分足データで順序を確認します。
評価は勝率だけでなく、1取引期待値、最大ドローダウン、連敗、取引数、保有日数、方向別、決算日をまたいだかを見ます。期間や閾値を細かく動かし、特定の一点だけ良ければ過剰最適化を疑います。検証手順はバックテスト入門、頑健性はウォークフォワード検証で解説しています。
| 検証項目 | 固定する内容 | よくある誤り |
|---|---|---|
| バンド設定 | 期間、偏差倍率、価格種 | 銘柄ごとに後から変更 |
| 狭さ | 順位、最小、中央値倍率 | 将来の最小値を参照 |
| 低位継続 | 必要本数 | 綺麗な例だけ選択 |
| 方向 | 箱・バンド・終値 | 収縮だけで上昇判定 |
| 約定 | 翌足の実行可能価格 | 確定後に同じ終値で約定 |
| コスト | 手数料、滑り、貸株 | 往復時の二重コスト無視 |
| 評価 | 期待値、DD、連敗、保有日数 | 勝率だけで採用 |
架空シナリオ:監視から発注まで
ある銘柄の20日・2標準偏差BandWidthが、直近126営業日の下位8%へ低下し、4営業日低位を続けたとします。収縮区間の高値は1,520円、安値は1,475円です。この時点では方向を決めず、上抜け買いと下抜け売りの両方を準備します。
翌日、終値が1,528円、BandWidthが前日より上昇し、終値は日中高値の近くでした。終値確認型なら、次の営業日の始値または1,530円超の逆指値を検討します。1,495円の再侵入を撤退にすると1株リスクが決まり、許容損失から数量を計算できます。
ところが次の日、価格が1,490円まで窓を開けて下落したなら、上方向仮説は否定です。事前の撤退に従い、反対側への新規売りは別の貸株条件と数量計算を通します。含み損を取り戻すために即ドテンするのではなく、二つの独立した取引として扱います。
よくある質問
BandWidthはいくつならスクイーズですか?
全銘柄共通の数値はありません。銘柄ごとの過去8〜12か月、または直近126・252営業日の順位で相対評価します。プラットフォームの設定と期間も記録します。
BandWidthが上昇したら買いですか?
違います。上昇でも下落でも変動が大きくなればBandWidthは上がります。価格が収縮レンジのどちらを確定足で抜けたかを別に確認します。
スクイーズは何日続けばよいですか?
統一された日数定義はありません。低位3本、5本などを検証用に固定し、取引数と偽ブレイク、入口の遅れを比較します。
TTM Squeezeと同じですか?
同じではありません。BandWidthはボリンジャーバンド幅を過去と比べます。TTM方式はボリンジャーバンドとケルトナーチャネルの内包関係を使います。
まとめ:収縮は準備、拡大は幅、方向は価格
スクイーズ・エクスパンションを使うときは、三つの役割を分けます。スクイーズは自銘柄の過去に対する低ボラティリティ、エクスパンションはBandWidthの再上昇、方向は価格の上限・下限突破です。この順序を混ぜると、「静かだから上がる」「幅が広がったから買う」という誤解になります。収縮を見つけるのは、期待を置く入口です。そこからは価格の方向が決まり、その方向が続くかを追います。動いてほしいという気持ちで、縮んだ幅に上昇の意味を足さないようにしたいです。
実務では、確定足で相対順位と低位継続を認識し、収縮箱を固定し、上下のシナリオを用意します。入口は逆指値・終値確認・リテストから一つを選び、再侵入や反対側、ATR、時間切れで否定点を定めます。最後に許容損失から数量を切り下げ、決算、窓、薄商い、空売り制約があれば見送ります。静けさを予言へ変えず、条件付きの待機状態として扱うことが、この手法を再現可能にします。
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。記載の数値は、本文中に示した日付時点の決算短信・会社のIR資料などの公開情報に基づきます。最新の情報は各社の開示でご確認ください。本文で架空例・筆者想定と明示した数値は説明用の試算で、実績や会社予想ではありません。

