陽線が三本続くと「赤三兵だから買い」、陰線が三本続くと「黒三兵だから売り」と判断したくなります。しかし、三本が同じ方向へ動いただけでは足りません。実体が小さくなっていないか、始値が前の実体の中にあるか、進行方向と反対側のヒゲが短いか、そして何より、赤三兵なら下落後、黒三兵なら上昇後に出たかを分けて確認する必要があります。
この記事では、Three White Soldiers(赤三兵)とThree Black Crows(黒三兵)を、OHLCの式、ソフトごとの定義差、相場条件、次足確認、注文、撤退、数量、見送りまで一つの手順にします。酒田五法全体の位置づけは酒田五法、一本足の実体とヒゲはハンマー・首吊り線・流れ星、迷いを示す小さな実体は十字線・トンボ・墓石・コマも参照してください。

先に結論:赤三兵・黒三兵は「三本同色」ではない
赤三兵は、下落後に三本の強い陽線が現れ、終値を切り上げる強気反転候補です。黒三兵は、上昇後に三本の強い陰線が現れ、終値を切り下げる弱気反転候補です。いずれも、後の足ほど前の実体内から始まり、進行方向と反対側のヒゲが短いことを重視します。
ただし、足型は未来を保証しません。底を付けた後の需要回復を示すこともあれば、すでに三日間動いた後の追いかけ買い・追いかけ売りになることもあります。反転候補と勢いの継続を混同せず、「前に何があったか」「三本の後に価格が続くか」「撤退まで何円あるか」を別々に判断します。
| 比較 | 赤三兵 | 黒三兵 |
|---|---|---|
| 英語名 | Three White Soldiers | Three Black Crows |
| 三本の方向 | 陽線、終値切上げ | 陰線、終値切下げ |
| 典型的な位置 | 下落後・安値圏 | 上昇後・高値圏 |
| 始値 | 前の陽線実体内か近辺 | 前の陰線実体内 |
| 短くあるべきヒゲ | 上ヒゲ | 下ヒゲ |
| 候補の方向 | 強気 | 弱気 |
| 単独で保証しないこと | 上昇の継続・利益 | 下落の継続・利益 |
White/Blackは、伝統的な中空・塗りつぶしのローソク足に由来します。現在のチャートは赤・緑、青・赤など配色が異なり、上昇を赤で表す市場も下落を赤で表す市場もあります。色名を信じず、必ず終値Cが始値Oより高いか低いかで判定します。
OHLCで三本の構造を定義する
時点tの始値をOt、高値をHt、安値をLt、終値をCtとします。実体長B、上ヒゲU、下ヒゲD、全値幅Rは次の式で計算できます。
- Bt=|Ct-Ot|
- Ut=Ht-max(Ot, Ct)
- Dt=min(Ot, Ct)-Lt
- Rt=Ht-Lt
赤三兵の最低条件は、三本ともC>Oで、C1<C2<C3です。二本目と三本目は、前の陽線実体の中か近辺から始まり、上ヒゲがごく短いことを求めます。黒三兵は三本ともC<Oで、C1>C2>C3、二本目と三本目が前の陰線実体内から始まり、下ヒゲがごく短いことを求めます。
「長い実体」「ごく短いヒゲ」「前の実体に近い」の数値は一つに決まっていません。たとえば上ヒゲを実体の10%以下とする方法、直近10本の平均上ヒゲより短いとする方法、始値が前実体の中央寄りにあることを求める方法があります。重要なのは、結果を見てから閾値を変えず、銘柄・時間軸・検証期間に対して先に固定することです。
| 判定項目 | 赤三兵の例 | 黒三兵の例 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 色 | C>Oが三本 | C<Oが三本 | 画面の赤・緑では判定しない |
| 終値 | 三本連続で切上げ | 三本連続で切下げ | 終値の順序を確認 |
| 始値 | 前陽線の実体内か近辺 | 前陰線の実体内 | 窓の扱いは定義差 |
| ヒゲ | 上ヒゲが短い | 下ヒゲが短い | 平均比か実体比を固定 |
| 実体 | 短すぎず、急に縮まない | 十分な売り圧力 | 関数ごとに非対称 |
| 位置 | 下落後・安値圏 | 上昇後・高値圏 | 検出関数が見ない場合あり |
TA-Lib公式実装から分かる「同じ名前でも違う」問題
TA-LibのCDL3WHITESOLDIERS公式ソースは、三本の陽線、終値切上げ、前実体内か近辺からの始値、非常に短い上ヒゲに加え、二本目・三本目の実体が前の実体より大幅に短くならないこと、三本目の実体が短すぎないことを確認します。条件を満たすと100を返します。コメントは、Greg Morrisの説明では長い実体を求める一方、Steve Nisonの説明では必ずしも長大でなくてよいという定義差にも触れています(TA-Lib CDL3WHITESOLDIERS公式ソース)。
CDL3BLACKCROWS公式ソースは、三本の陰線、終値切下げ、二本目・三本目が前実体内から始まること、短い下ヒゲを求めます。さらに厳密な実装では、三羽烏の前にある陽線を参照し、最初の陰線終値がその陽線高値より下にあることを確認するため、判定に四本を使います。一方で、赤三兵と同じ長実体・実体縮小の条件は置いていません(TA-Lib CDL3BLACKCROWS公式ソース)。
どちらのソースも、重要なのは下落後または上昇後に現れることだと説明しながら、関数自体は先行トレンドを判定しません。つまり、100や-100が返っても、安値圏・高値圏とは限りません。チャートソフトのマークを売買シグナルとして直接使わず、使用したライブラリの版、閾値、先行トレンドの定義を保存します。

連続陽線・連続陰線、先詰まり、三法と区別する
三本の陽線が並んでも、二本目と三本目の実体が急速に小さくなり、上ヒゲが伸びるなら、買い勢力の鈍化を示す先詰まり線(Advance Block)に近づきます。三本目が小さく、前の高値付近でもたつくなら、停滞線(Stalled Pattern)として扱うソフトもあります。赤三兵の強さを保つには、上値を更新しながら、実体が著しく縮まず、高値近くで引けることが大切です。
黒三兵でも、三本目の下ヒゲが長い、実体が極端に小さい、出来高が乏しい場合は、売り圧力が最後まで続いたとは言いにくくなります。三本目の長大陰線が支持帯へ突っ込んだ場合は、弱気の完成と同時に短期的な売られすぎも生じ得ます。「整ったから強い」と「三日動いたから入口が遠い」を同時に考えます。
上げ三法・下げ三法は、長い足の後に複数の小さな逆行足が入り、再び元の方向へ動く継続パターンです。赤三兵・黒三兵の三本連続とは構造も役割も違います。また、三空叩き込み・踏み上げは窓が中心です。名称をまとめず、再現できるOHLC条件で別々に記録します。
| 形 | 本数と構造 | 中心となる情報 | 区別点 |
|---|---|---|---|
| 連続陽線・陰線 | 同色が三本 | 方向の連続 | 始値・ヒゲ・位置を問わない |
| 赤三兵・黒三兵 | 実体のある同色三本 | 反転候補と持続する圧力 | 前実体内の始値、短い逆側ヒゲ |
| 先詰まり線 | 陽線三本だが鈍化 | 上昇圧力の低下 | 実体縮小、上ヒゲ拡大 |
| 上げ三法・下げ三法 | 長い足+逆行小足+再開 | トレンド継続 | 中間に逆方向の足 |
| 三空 | 窓が三回 | 価格帯の飛び越え | 実体の並びより窓が中心 |
架空のOHLC例で条件を確かめる
次は計算方法を示す架空例で、実在銘柄のデータでも推奨取引でもありません。赤三兵候補は、一日目が始値950円・高値986円・安値942円・終値982円、二日目が970円・1,012円・966円・1,008円、三日目が995円・1,044円・990円・1,040円です。三本とも陽線で終値が切り上がり、二日目と三日目の始値は前の実体内、上ヒゲは各4円です。架空例の条件を並べると、三本とも陽線という印象の中に、始値と終値の細かな違いがあることが分かります。実際の足を読むときも、何がそろったかを具体的に残したいです。
黒三兵候補は、直前の陽線が始値1,070円・高値1,102円・安値1,065円・終値1,096円、その後が一日目1,090円・1,093円・1,050円・1,054円、二日目1,075円・1,078円・1,015円・1,018円、三日目1,040円・1,042円・980円・984円です。三本とも陰線で終値が切り下がり、二・三日目の始値は前実体内、下ヒゲは4円、3円、4円です。
| 日 | 赤三兵候補 O/H/L/C | 実体/上ヒゲ | 黒三兵候補 O/H/L/C | 実体/下ヒゲ |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 950/986/942/982 | 32円/4円 | 1090/1093/1050/1054 | 36円/4円 |
| 2 | 970/1012/966/1008 | 38円/4円 | 1075/1078/1015/1018 | 57円/3円 |
| 3 | 995/1044/990/1040 | 45円/4円 | 1040/1042/980/984 | 56円/4円 |
数値だけなら整っていますが、赤三兵候補の前が上昇相場だったなら反転対象がありません。黒三兵候補の前がすでに急落していたなら、高値圏の弱気反転とは呼びにくくなります。位置を加えても、出来高が極端に少ない、気配差が広い、決算直後で価格が飛んでいるなら、同じパターンとして混ぜません。
出現位置:底打ち候補か、トレンド途中か、行き過ぎか
赤三兵の価値は、三本の前に明確な下落や安値圏があるときに高まります。安値・戻り高値が切り下がっていた後、支持帯で売りが止まり、三本で戻り高値を越えるなら、需給変化の説明がつながります。横ばい中央や上昇途中で出た場合は、反転より継続的な買い圧力として別集計します。
黒三兵は、上昇や高値圏の後に現れ、支持線を割るときに反転候補になります。ところが、下落途中でさらに三本の陰線が出た場合は、弱気継続の情報である一方、空売りの入口としては遅い可能性があります。日足の三本が週足の支持帯へ到達していないか、指数全体と個別銘柄の方向が一致しているかも確認します。
| 出現場所 | 赤三兵の読み | 黒三兵の読み | 行動 |
|---|---|---|---|
| 明確な下落後 | 反転候補 | 下落継続・追い売り注意 | 支持と次足を確認 |
| 明確な上昇後 | 継続・過熱の両面 | 反転候補 | 抵抗と次足を確認 |
| レンジ下限 | 下値拒否の補強 | 下抜け候補 | レンジ外終値を確認 |
| レンジ上限 | 上抜け候補 | 上値拒否の補強 | レンジ内外を確認 |
| レンジ中央 | 方向根拠が弱い | 方向根拠が弱い | 原則見送り |
| イベント直後 | 材料効果と混在 | 材料効果と混在 | 別群で検証 |
次足確認と入口:完成した三本を追いかけない
赤三兵では、三本目高値の上抜け、三本目終値を保った押し、直近戻り高値の突破を確認方法にできます。黒三兵では上下を反転し、三本目安値割れ、戻りが三本目実体内で止まること、直近支持線割れを使えます。どの価格を確認にするかは候補が完成する前に決めます。
終値で三本目を認定するなら、その終値が確定する前には完成を知れません。同じ終値に約定したことにするバックテストは先読みです。翌日寄り、三本目高値・安値の逆指値、確認足の終値確定後の翌日など、実際に発注できる時点へずらします。押し・戻りを待つ場合は、未約定も結果として数えます。
| 入口方法 | 赤三兵 | 黒三兵 | 弱点 |
|---|---|---|---|
| 翌寄り | 完成翌日の寄り買い | 保有縮小・条件付き売り | 窓でリスクが拡大 |
| 高値・安値突破 | 三本目高値の上 | 三本目安値の下 | 一時的なだまし |
| 終値確認 | 高値上で引けた後 | 安値下で引けた後 | 入口が遅い |
| 押し・戻り | 三本目実体への押し | 三本目実体への戻り | 来ずに未約定 |
| 既存ポジション管理 | 売りの縮小・買い継続判断 | 買いの縮小・売り継続判断 | 新規と目的が違う |
黒三兵を空売りへ使う場合は、貸借区分、在庫、逆日歩、売買規制、上限価格での約定可能性を確認します。現物買いの手仕舞いと、新規の空売りは同じ弱気判断でも損失構造が違います。空売りの損失上限は理論上限定されず、窓を伴う上昇で撤退価格を大きく超える場合があります。

撤退と数量:三本分の値幅をそのまま抱えない
赤三兵を買う場合、三本目安値、二本目安値、パターン全体の安値、事前に引いた支持帯の外側が撤退候補です。近い撤退は損失を小さくできますが通常の押しで外れやすく、パターン安値は意味が明快でも距離が広くなります。黒三兵で新規に売る場合は上下を反転します。保有株を縮小するだけなら、撤退ではなく残す比率を決めます。
株数は、一回の許容損失÷(入口から撤退までの値幅+滑り・手数料相当)で上限を出せます。架空例で、赤三兵確認後の入口1,055円、撤退985円、滑り等5円なら1株リスクは75円です。許容損失30,000円なら400株が計算上限です。翌朝1,105円へ上窓すると1株リスクは125円になり、上限は240株、100株単位なら200株です。
| 項目 | 計画時 | 翌朝上窓 | 判断 |
|---|---|---|---|
| 入口 | 1,055円 | 1,105円 | 50円上振れ |
| 撤退 | 985円 | 985円 | 無効化点を維持 |
| 滑り等 | 5円 | 5円 | 仮定値 |
| 1株リスク | 75円 | 125円 | 約1.67倍 |
| 30,000円の上限 | 400株 | 240株 | 単元なら200株 |
| 対応 | 計画内 | 数量縮小か見送り | 形を追わない |
Investor.govは、ストップ注文が発動すると成行注文になり、ストップ価格での約定は保証されないと説明しています。ストップ・リミットは限度価格を制御できますが、相場が飛び越えると未約定になり得ます(Investor.gov、2026年8月18日更新)。三本分の値幅が広いほど、価格差と窓を見込んで数量を小さくします。
時間切れも決めます。赤三兵後に3~5本たっても高値を更新せず、三本目実体を終値で下回るなら、期待した買い圧力は続いていません。黒三兵では上下を反転します。価格による無効化より前でも、根拠が時間とともに薄れるなら保有理由を更新します。
出来高・市場全体・イベントとの組み合わせ
出来高は赤三兵・黒三兵の定義条件ではありませんが、約定可能性と参加者の広がりを確認する補助になります。赤三兵で価格と売買代金が増える、黒三兵で支持割れとともに出来高が増えるなど、価格とは役割の違う情報として使います。ただし、出来高増加だけを機関投資家の売買と断定しません。
個別株では、指数や業種が逆方向へ強く動いていないかを見ます。個別の赤三兵が出ても、指数が急落し、同業各社も支持を割っているなら、相対的な強さが続くか追加確認が必要です。決算、業績修正、TOB、増資、指数採用、配当落ちの前後は通常日と分け、材料の再評価と足型の効果を混ぜません。
| 組み合わせ | 役割 | 採用へ近づく条件 | 見送りへ近づく条件 |
|---|---|---|---|
| 支持・抵抗 | 出現位置 | 候補前に引いた帯で反応 | 候補後に都合よく追加 |
| 出来高・売買代金 | 参加と執行 | 通常水準以上、気配差が許容内 | 薄商い、最小単元でも滑る |
| 指数・業種 | 市場環境 | 個別方向を補強 | 全面的に逆風 |
| 上位足 | 大きな位置 | 週足支持・抵抗と整合 | 日足だけで遠い節目を無視 |
| イベント | 原因の分離 | 内容確認し別集計 | 材料不明で飛びつく |
研究結果は「必ず効く」を支持していない
2017年にSAGE Openへ掲載された査読研究は、タイのSET50構成銘柄を対象に、2006年7月3日から2016年6月30日までの日足でローソク足パターンを検証しました。1日、3日、5日、10日の保有期間、二つの出口、RSI・ストキャスティクス・MFIのフィルターを比較しています(Tharavanij, Siraprapasiri & Rajchamaha, 2017)。
同研究は、多くのパターンの平均リターンがゼロと統計的に異ならず、3日型の強気・弱気パターンはいずれも利益を生まず、フィルターも収益性や予測精度を改善しなかったと報告しています。これは赤三兵・黒三兵が世界の全市場で無効だという証明ではありません。対象がSET50、期間が2016年までで、支持・抵抗を調べていないという限界があります。それでも、名称だけの普遍的な勝率をうたう根拠にはならず、自分の市場、期間、コスト、定義で検証する必要があります。
バックテスト:足型、環境、約定を別々に固定する
まず、実体の最小値、短いヒゲの閾値、前実体内の始値、実体縮小の許容幅を決めます。次に、先行トレンドを「過去20本の安値・高値切下げ」「移動平均の傾き」「過去N本リターン」などで数量化します。最後に、翌寄り、高値・安値突破、押し・戻り指値のどれで約定させるか固定します。
| 検証項目 | 固定する内容 | 避ける偏り |
|---|---|---|
| 足型 | 実体、ヒゲ、始値位置、終値順序 | 目視の後付け |
| 先行トレンド | 期間、高安値、傾き | レンジの混入 |
| 位置 | 候補前の支持・抵抗 | 未来情報で線を引く |
| 約定 | 翌寄り、逆指値、指値 | 三本目終値への先読み約定 |
| 撤退 | 価格無効化と時間切れ | 含み損の放置 |
| コスト | 手数料、滑り、気配差、貸株費用 | 短期成績の過大評価 |
| 分割 | 学習期間と未使用の検証期間 | 同じ期間への最適化 |
日足を使うなら、株式分割や配当の調整方法、上場廃止銘柄を含むか、ストップ高・安で実際に約定できたかも揃えます。勝率だけでなく、候補数、平均・中央値損益、最大不利変動、連敗、未約定率、保有日数、コスト後の分布を確認します。赤三兵と黒三兵を対称と決めつけず、買いと売りを別集計します。
失敗パターンと見送り条件
赤三兵の三本目が長大陽線で抵抗帯へ到達し、翌足が上ヒゲ陰線で三本目実体へ戻るなら、買い圧力の継続は確認できません。黒三兵では、三本目が支持帯へ突っ込み、翌足が長い下ヒゲで三本目高値へ戻る場合に注意します。見た目が完成しても、次の価格が否定すれば撤退または見送りです。
| 状況 | 問題 | 対応 |
|---|---|---|
| 横ばい中央の三本 | 反転対象がない | 方向の連続として別集計 |
| 実体が急速に縮小 | 勢いの鈍化 | 先詰まりとして扱う |
| 逆側ヒゲが伸びる | 終値まで圧力が続かない | 次足確認を待つ |
| 三本目が長大 | 入口が遠く過熱しやすい | 数量縮小、押し待ち、見送り |
| 薄商い・広い気配差 | 表示価格で約定できない | 流動性基準で除外 |
| 決算など材料直後 | 通常日の足型と異なる | 内容確認し別群へ |
| 最小単元で上限超過 | 資金管理に合わない | 見送る |
複数指標を重ねすぎることも失敗です。RSI、ストキャスティクス、移動平均乖離は、どれも価格から作る情報です。似た価格指標を何個も追加して見かけの精度を上げるより、上位足、支持・抵抗、流動性、イベントという役割の違う条件を選びます。条件を増やしたら、候補数が十分に残るかも確認します。
実践チェックリスト
- 画面の色ではなく、C>O/C<Oで三本を判定したか。
- 三本の終値が連続して切り上がる/切り下がるか。
- 二本目・三本目の始値が前の実体内か近辺にあるか。
- 赤三兵の上ヒゲ、黒三兵の下ヒゲが短いか。
- 実体が急速に縮み、先詰まりになっていないか。
- 赤三兵なら下落後、黒三兵なら上昇後という前提があるか。
- 支持・抵抗は候補が出る前の情報で引いたか。
- 次足の高値・安値・終値のどれを確認に使うか決めたか。
- 三本目確定後に実際に注文できる入口を使ったか。
- 撤退、滑り、最小単元から数量を計算したか。
- イベント、薄商い、損失上限超過なら見送れるか。
まとめ
赤三兵・黒三兵は、三本同色というだけのパターンではありません。終値の切上げ・切下げ、前実体内からの始値、進行方向と反対側の短いヒゲ、実体の持続、そして下落後・上昇後という出現位置を組み合わせます。TA-Libの公式実装でも赤三兵と黒三兵の条件は完全な鏡像ではなく、トレンド判定は利用者側に残されています。私には、勢いが見える形でも、その勢いに今から乗る理由は別に必要だと整理できました。三本続いた達成感より、そこまでの流れと次に買える価格を見ておきます。
実務では、定義、先行トレンド、構造、次足確認、注文、撤退、数量の順に進めます。三本目の終値で完成を知ったなら同じ終値へ約定したことにせず、翌日以降の現実的な価格でリスクを再計算します。形が整っていても、入口が遠い、流動性が乏しい、イベント内容が不明、最小単元で損失上限を超えるなら見送ることが、三本の並びを再現可能な判断へ変える最後の条件です。
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。記載の数値は、本文中に示した日付時点の決算短信・会社のIR資料などの公開情報に基づきます。最新の情報は各社の開示でご確認ください。本文で架空例・筆者想定と明示した数値は説明用の試算で、実績や会社予想ではありません。

