同じMACDが「+2」でも、その2が平常の値幅1個分なのか、4分の1個分なのかで意味は変わります。穏やかな銘柄なら強い開きでも、荒い銘柄では日常的な揺れかもしれません。MACD-Vは、MACDのEMA差をATRで割り、値動きの荒さに対してどれほど大きい勢いかをそろえる指標です。
考案者Alex Spiroglou氏の式は、100×[12期間EMA-26期間EMA]÷26期間ATRです。本記事では式、ATRの役割、MACD・PPOとの違い、+150・+50・-50・-150のレンジ、シグナル線、注文、撤退、数量、見送り、検証まで一つの手順にします。価格・注文例は学習用の架空例で、特定銘柄の実績ではありません。
先に結論
- MACD-V=100×(EMA12-EMA26)÷ATR26です。
- +100は、EMAの差がATR1個分という意味です。株価の騰落率100%ではありません。
- MACDは価格単位、PPOは価格水準、MACD-Vは値幅尺度で見たEMA差です。
- ATRは変動の大きさを測り、方向は示しません。符号はEMA差から生まれます。
- +150、+50、-50、-150は考案者の研究枠組みです。自動売買の保証線ではありません。
- 指標は候補選びに使い、撤退価格は価格構造、数量は実際の約定価格から計算します。
MACD-Vの式:+100を正しく読む
2022年に公表された考案者の研究論文は、MACD-Vを「Volatility Normalised Momentum」とし、式を[(12期間EMA-26期間EMA)÷ATR(26)]×100と定義しています。分母にはWelles Wilderが考案したATRを使います。出典:Alex Spiroglou「MACD-V: Volatility Normalised Momentum」 pp.15–16(2026年9月25日確認)。
EMA12が102円、EMA26が100円、ATR26が1円ならMACD-V=100×2÷1=200です。ATRが4円なら50です。+100は「短期EMAと長期EMAの差が、平均的なTrue Rangeの1個分」、-100は下方向に1個分です。数値には×100が付いていますが、株価の騰落率でも期待収益率でもありません。
シグナル線はMACD-Vの9期間EMAです。StockChartsの実装ではヒストグラム=MACD-V-シグナル線です。原論文本文はMACDヒストグラムの符号を「Signal-MACD」と記載しており、表示環境によって棒の上下が反転し得ます。本記事は現在のStockCharts式へ統一し、実装時は必ずプラットフォームの定義を確認します。出典:StockCharts ChartSchool「MACD-V」(2026年9月25日確認)。
| 線 | 式 | 単位の読み方 | 主な役割 |
|---|---|---|---|
| MACD-V | 100×(EMA12−EMA26)÷ATR26 | ATR比×100 | 方向と相対強度 |
| Signal | EMA9(MACD-V) | 同じ尺度 | 平滑線 |
| Histogram | MACD-V−Signal | 同じ尺度 | 2線の差 |
| Zero | MACD-V=0 | — | EMA12=EMA26 |

| MACD-V | EMA差とATRの関係 | 誤読しないこと |
|---|---|---|
| +200 | 上方向にATR2個分 | 株価+200%ではない |
| +100 | 上方向にATR1個分 | 勝率ではない |
| 0 | EMA12=EMA26 | 横ばい保証ではない |
| −50 | 下方向にATR0.5個分 | 損失率−50%ではない |
分母のATR:窓を含むが、方向は含まない
True Range(TR)は、当日高値-当日安値、|当日高値-前日終値|、|当日安値-前日終値|の最大値です。前日終値から窓を開けた場合も値幅へ入ります。原論文はATRをTRのN期間平滑移動平均(SMMA)と説明し、ATR自体は価格方向ではなく変動の程度を示すとしています。
上昇でも下落でも大きく動けばATRは増えます。MACD-Vのプラス・マイナスはEMA12-EMA26から決まり、ATRは分母として大きさを調整するだけです。急変後はATRが膨らみ、EMA差が拡大していてもMACD-Vが抑えられることがあります。これは「勢いが消えた」と即断せず、分子と分母を別々に確認する場面です。
ATRの平滑化がWilder方式、単純平均、指数平均のどれかで数値は変わります。公表された±50、±150の枠組みを検証するなら、ATR26の平滑化、EMA初期値、前履歴、調整価格を固定します。詳しいTRと数量への使い方はATR・ATR%の記事で解説しています。
| TR候補 | 式 | 拾う値動き |
|---|---|---|
| 日中値幅 | 高値−安値 | 当日内の振幅 |
| 上窓 | |高値−前日終値| | 前日からの上方向ギャップ |
| 下窓 | |安値−前日終値| | 前日からの下方向ギャップ |
| 構成要素 | 方向を持つか | 急変時の特徴 |
|---|---|---|
| EMA12−EMA26 | 持つ | 遅れて拡大しやすい |
| TR | 持たない | その日に跳ねる |
| ATR26 | 持たない | 上昇後に徐々に低下 |
| MACD-V | 持つ | 分子拡大と分母拡大が競合 |
MACD・PPO・MACD-Vの違い
MACDはEMA12-EMA26という価格単位の差です。PPOはその差をEMA26で割り、価格水準に対する百分率へ変えます。MACD-Vは差をATR26で割り、平常の値幅に対する比率へ変えます。
たとえばEMA12=102円、EMA26=100円ならMACDは2円、PPOは2.00です。ATR1円ならMACD-Vは200、ATR4円なら50です。MACDとPPOが同じでも、値動きが荒いほど同じEMA差の相対的な意味は小さくなります。逆に、価格水準が違ってもATRに対するEMA差が同じならMACD-Vは同じになります。
価格系列全体を正の定数c倍するとEMA差もATRもc倍されるため、両者は約分されます。ただし、同じOHLC調整、初期化、欠損処理を使うことが前提です。株式分割で終値だけを調整し、高値・安値を未調整のままにするとATRが壊れます。

| 指標 | 分子 | 分母 | そろえる尺度 | 単位 |
|---|---|---|---|---|
| MACD | EMA短期−EMA長期 | なし | なし | 円・ドル等 |
| PPO | EMA短期−EMA長期 | EMA長期 | 価格水準 | %ポイント |
| MACD-V | EMA短期−EMA長期 | ATR | 値幅尺度 | ATR比×100 |
| 比較したいこと | 向く表示 | 別途必要な確認 |
|---|---|---|
| 同一銘柄のEMA差 | MACD | 価格構造 |
| 異なる価格水準 | PPO | 変動率・流動性 |
| 値幅に対する勢い | MACD-V | 価格水準・イベント |
| 損失数量 | ATRと撤退価格 | 約定・単元 |
+150・+50・-50・-150の意味
原論文はS&P 500、ドイツ国債先物、天然ガス先物の長期標本を使い、+150/-150を極端域、+50〜+150と-50〜-150を強いモメンタム域、-50〜+50を弱いモメンタム域として検討しました。S&P 500の1975〜2021年標本では約95%が±150内だったと報告されています。これは当該標本の結果であり、将来の全銘柄で同じ頻度になる保証ではありません。
原論文のMomentum Lifecycle RoadMapは、レンジとシグナル線の上下を組み合わせて8シナリオを示します。StockChartsの解説は、上下の極端域をそれぞれRisk、上抜け側をRebounding/Rallying、下抜け側をRetracing/Reversing、中立域の長期滞在をRangingとして7段階に整理しています。呼び名は市場の状態を説明するラベルで、発注命令ではありません。
特に+150超を機械的に売るのは危険です。MACD-Vは上限のない指標で、強いトレンドでは極端域に残れます。原論文の「Risk」は伸び過ぎに注意する枠組みであり、逆張りの成功確率を約束しません。同様に-150未満だけで買いません。

| MACD-V範囲 | Signalより上 | Signalより下 | 実務上の確認 |
|---|---|---|---|
| x>150 | Risk | Risk | 逆張りせず価格構造 |
| 50<x<150 | Rallying | Retracing | 上昇継続か減速か |
| −50<x<50 | Ranging | Ranging | 往復・滞在期間 |
| −150<x<−50 | Rebounding | Reversing | 戻りか下落継続か |
| x<−150 | Risk | Risk | 流動性・ギャップ |
| 閾値 | EMA差のATR換算 | ラベル |
|---|---|---|
| +150 | +1.5 ATR | 上方の極端域 |
| +50 | +0.5 ATR | 強い上向きの境 |
| −50 | −0.5 ATR | 強い下向きの境 |
| −150 | −1.5 ATR | 下方の極端域 |
シグナル線とヒストグラム:独立した証拠ではない
MACD-VがSignalを上抜くと、StockCharts式のヒストグラムはマイナスからプラスへ変わります。これは同じ事実の二表示です。「上抜け」と「ヒストグラム陽転」を二票として数えると、証拠を二重計上します。ゼロ上抜けはEMA12がEMA26を上抜けた状態です。二つの表示がそろうと安心したくなりますが、同じ計算を別の形で見たことは覚えておきたいです。
原論文は9期間EMAのSignalがモメンタム変化を示す一方、遅行性により精度やタイミングを犠牲にし得ると述べています。StockChartsの標準実装は9期間EMAですが、考案者は論文中で非公開の修正版Signalにも触れています。再現可能な公開ルールを使うなら9期間EMAとして記録します。
MACD-V Histogramについて、StockChartsは±40を短期的なRisk域として紹介しています。しかし、ヒストグラムはMACD-Vそのものと別物です。+40はMACD-VとSignalの差であり、EMA差がATR0.4個分という意味ではありません。どの符号定義かを確認し、価格の支持抵抗と併用します。出典:StockCharts ChartSchool「MACD-V Histogram」(2026年9月25日確認)。
| 表示 | 上向き変化 | 下向き変化 | 独立性 |
|---|---|---|---|
| MACD-V vs Signal | 上抜け | 下抜け | — |
| Histogram | 0を上抜け | 0を下抜け | 同じ交差 |
| Zero line | EMA12>EMA26へ | EMA12<EMA26へ | 価格の平均関係 |
| 価格 | 抵抗突破 | 支持割れ | 別の観測 |
| ヒストグラム符号 | 式 | 上抜け時 |
|---|---|---|
| StockCharts・本記事 | MACD-V−Signal | プラス |
| 原論文本文の記載 | Signal−MACD-V | マイナス |
| 実装確認 | 凡例・式を見る | 棒の意味を固定 |
設定・時間軸・データを固定する
公表式の標準はEMA12、EMA26、ATR26、Signal9です。日足なら12日・26日・9日、週足なら12週・26週・9週で、同じ数字でも観測する時間は違います。ATR期間を14へ変えると分母が変わり、公開された±50/±150との対応も変わります。
短期EMAを短くすれば反応と振幅が増えやすく、Signalを短くすれば交差が増えます。ATRを短くすると直近ショックを早く反映します。パラメータを変えたら、元の閾値をそのまま移植せず、新しい分布と売買ルールを未見期間で検証します。
EMAとATRには初期値が必要です。取得開始日やウォームアップ本数が違えば開始付近の値も違います。少なくとも長期期間の数倍以上の前履歴を読み、履歴を増やしても検証開始日の値が実務上変わらないか確認します。上場直後は十分な履歴がないため見送る選択があります。
| 変更 | 起こりやすい変化 | 必要な再検証 |
|---|---|---|
| EMAを短期化 | 反応・交差増 | 費用・往復 |
| EMAを長期化 | 反応遅延 | 転換損失 |
| ATRを短期化 | 分母が急変 | 閾値分布 |
| Signalを短期化 | Histogram反転増 | だまし |
| 再現項目 | 保存する値 | 欠落時の問題 |
|---|---|---|
| 価格 | 調整済OHLC | 分割でATR歪み |
| EMA | 期間・seed | 初期差 |
| ATR | 期間・平滑化 | 分母差 |
| 足 | 日足・週足等 | 時間尺度差 |
| 確定 | タイムゾーン・時刻 | 未確定足 |
相場条件と組み合わせ:まず環境、次にMACD-V
MACD-Vはトレンド発生時にEMA差を値幅尺度で読みやすくしますが、レンジではSignal交差が往復します。原論文は200EMAや50EMAをトレンド・レジームの補助に使い、同じMACD-V水準でも上昇環境と下降環境で意味が変わることを検討しています。論文のS&P 500統計は1975〜2021年の標本であり、日本株や現在の個別株へ結果を移植しません。
実務では、①週足のトレンド、②日足の価格構造、③MACD-VのレンジとSignal、④出来高・売買代金、⑤決算などのイベント、の順に見ます。たとえば日足MACD-Vが50を上回ってSignalより上でも、週足が下降、日足が抵抗直下、翌日決算なら見送ります。
強い上昇局面でMACD-Vが150を超えたら、買い増し停止や利益保護を検討できますが、即時売却とは限りません。逆に-50〜+50のRangingでも、価格が明確なベースを形成していれば監視候補です。指標ラベルを価格の文脈へ翻訳します。極端な数値だけで上昇終了とは判断せず、価格と利益保護の条件を合わせて確認します。
| 順序 | 確認 | 通過例 | 見送り例 |
|---|---|---|---|
| 1 環境 | 週足・200EMA | 上昇・横ばい | 明確な下降 |
| 2 構造 | 支持・抵抗 | 上値余地あり | 抵抗直下 |
| 3 指標 | Range・Signal | 50超で上 | 往復交差 |
| 4 流動性 | 売買代金・スプレッド | 十分 | 薄い |
| 5 イベント | 決算・権利 | 期間外 | 翌日決算 |
| MACD-V状態 | 候補行動 | 価格条件 |
|---|---|---|
| 50〜150でSignal上 | 順張り監視 | 抵抗突破・押し目 |
| 150超 | 新規追随を慎重化 | 利食い・支持更新 |
| −50〜50 | 待機・レンジ対応 | 端の確認 |
| −150〜−50でSignal上 | 戻り監視 | 安値切上げ |
| −150未満 | 逆張りしない | 底固め待ち |
注文・撤退・数量:確定足を実行可能な計画へ変える
架空例です。終値確定後、日足MACD-Vが50を上抜いてSignalより上、価格も抵抗1,840円を終値で突破したとします。翌営業日の買い上限を1,846円、仮説を否定する支持下を1,788円、往復の費用・滑り見積りを4円/株とします。
口座120万円、1回の許容損失0.75%なら9,000円です。1株リスクは1,846-1,788+4=62円、理論数量は9,000÷62=145株です。売買単位100株なら100株へ切り下げ、予定損失は6,200円です。翌朝1,940円へ上方ギャップしたら1株リスクは156円、理論数量57株なので採用数量は0株です。
成行注文は執行価格を保証せず、指値注文は価格を制限する代わりに未約定があります。逆指値が発動後に成行となる方式では、ギャップで設定価格を超えて約定し得ます。出典:Investor.gov「Types of Orders」(2026年9月25日確認)。日本株には取引所の制限値幅があり、ストップ安で売れない場合も想定損失を超えます。出典:日本取引所グループ「制限値幅」(2026年9月25日確認)。
撤退はMACD-Vの弱気クロスまで待たず、支持割れ、時間切れ、イベント前、流動性悪化を別々に定義します。指標クロスは遅行し得るため、価格で仮説が壊れたら先に退出します。
| 項目 | 通常 | 上方ギャップ |
|---|---|---|
| 想定買値 | 1,846円 | 1,940円 |
| 撤退候補 | 1,788円 | 1,788円 |
| 費用等 | 4円/株 | 4円/株 |
| 1株リスク | 62円 | 156円 |
| 理論数量 | 145株 | 57株 |
| 採用数量 | 100株 | 0株 |
| 予定損失 | 6,200円 | 0円 |
| 注文 | 使いどころ | 主なリスク | 取消条件 |
|---|---|---|---|
| 翌日成行 | 流動性十分 | 価格不確定 | ギャップ上限超 |
| 買い指値 | 価格上限重視 | 未約定 | 期限・条件崩れ |
| 買い逆指値 | 突破確認 | 滑り | 発動前の支持割れ |
| 見送り | 単元超過等 | 機会損失 | 新しいセットアップ |
| 撤退種別 | 例 | MACD-Vとの関係 |
|---|---|---|
| 価格 | 支持1,788円割れ | クロスを待たない |
| 時間 | 5日進展なし | 停滞を処理 |
| イベント | 決算前に縮小 | 指標外リスク |
| 流動性 | スプレッド急拡大 | 約定リスク |
| 利益保護 | 支持を切り上げ | 150超即売りではない |
バックテスト:閾値を発見後のデータへ漏らさない
検証では、シグナル日の終値を見て同じ終値で約定したことにしません。発注可能な次バーを使い、成行の滑り、指値未約定、逆指値のギャップ超過、手数料、売買単位、制限値幅を反映します。決算日や分割調整の既知時点もそろえます。
±50・±150は原論文の研究から得られた枠組みです。同じ標本で閾値を選び、その標本だけで成績を評価すると過大評価になります。設計期間、検証期間、最後の未見期間を分け、別市場、別時期、上昇・下降・横ばい、高・低変動で頑健性を確認します。
比較は「MACD-V単独」「価格突破のみ」「両者」「MACD」「PPO」で注文・撤退・数量を同じにします。勝率だけでなく期待値、平均利益・損失、最大ドローダウン、保有期間、回転率、未約定率、ギャップ損失、銘柄・業種集中を見ます。考案者自身も論文末尾の70/77例を単独で取引可能なシステムではなく、戦略開発の着想と明記しています。
| 検証項目 | 保存値 | 防ぐ誤り |
|---|---|---|
| 計算 | EMA・ATR・Signal定義 | 実装差 |
| データ | 調整OHLC・欠損 | 分割歪み |
| 信号 | 確定日時 | 先読み |
| 発注 | 次バー・指値条件 | 同終値約定 |
| 費用 | 手数料・滑り | 理想約定 |
| 母集団 | 当時の全銘柄 | 生存者偏向 |
| 評価 | 期待値・DD・回転 | 勝率偏重 |
| 比較案 | 変えるもの | 固定するもの |
|---|---|---|
| A | 価格突破のみ | 注文・撤退・数量 |
| B | MACD-V 50上抜け | 同上 |
| C | B+Signal上 | 同上 |
| D | MACD | 同上 |
| E | PPO | 同上 |
| F | MACD-V設定変更 | 閾値を再設計 |
見送る条件
ATRの平滑化が不明、OHLC調整が不一致、前履歴不足、未確定足、レンジ内の交差頻発、抵抗直下、決算直前、低流動性、上方ギャップで最小単元を持てない場合は見送ります。MACD-Vが強いという理由で、損失予算やイベント規律を上書きしません。
異銘柄比較では、同じMACD-Vでも流動性、事業、相関、下落ギャップは同じではありません。ランキング上位を等金額で買わず、撤退までの距離で数量を計算し、同一業種・同一要因へ集中する候補を減らします。
| 見送り条件 | 理由 | 再検討 |
|---|---|---|
| ATR定義不明 | 数値を再現不能 | 式を確認 |
| OHLC調整不一致 | 分母が歪む | データ修正 |
| 前履歴不足 | 初期値依存 | 履歴蓄積 |
| 交差頻発 | レンジ往復 | 価格が端へ |
| 抵抗直下 | 上値余地不足 | 突破後 |
| 決算直前 | ギャップ | 発表後 |
| 低流動性 | 滑り・未約定 | 売買代金回復 |
| 単元超過 | 損失予算違反 | 0株 |
実践チェックリスト
| 時点 | 確認 | 記録 |
|---|---|---|
| 設定 | EMA12/26・ATR26・Signal9 | 平滑化も保存 |
| データ | 調整OHLC・欠損 | 提供元・時刻 |
| 環境 | 週足・200EMA | レジーム |
| 構造 | 支持・抵抗 | 買い上限 |
| 指標 | 値・Range・Signal | 確定足 |
| 流動性 | 売買代金・スプレッド | 発注可能性 |
| イベント | 決算・権利 | 回避日 |
| 撤退 | 仮説否定価格 | 価格条件 |
| 数量 | 予算÷1株リスク | 単元切下げ |
| 終了後 | 実約定・費用 | 逸脱 |
まとめ:MACD-Vは「勢い÷値幅」で読む
MACD-Vは100×(EMA12-EMA26)÷ATR26です。+100はEMA差がATR1個分であり、株価の上昇率ではありません。MACDが価格単位、PPOが価格水準に対する比率、MACD-Vが平均値幅に対する比率という違いがあります。
考案者の枠組みは±50を強いモメンタム域の境、±150を極端域として、Signalとの上下からライフサイクルを整理します。ただし閾値は売買保証ではなく、標本・設定・市場で再検証が必要です。極端域で機械的に逆張りせず、価格構造、トレンド環境、流動性、イベントを確認します。
売買へ進むなら、確定足の後に買い上限と価格ベースの撤退を決め、実際の買値から1株リスクを計算します。最小単元が損失予算を超えるなら0株です。指標の役割は候補を整理すること、損失を限定するのは注文・撤退・数量の設計です。指標が強いことと、自分が引き受けられる損失は違います。私が使うなら、勢いの整理が判断をどう助けたかまで記録したいと思います。
資料確認・更新日:2026年9月25日。図表・価格例は当ブログ作成です。
免責事項
本記事は情報提供を目的とし、特定銘柄、売買手法、金融商品を推奨するものではありません。MACD-V、MACD、PPO、ATR、移動平均は将来の値動きや利益を保証しません。急変、ギャップ、値幅制限、売買停止、未約定、滑りにより想定以上の損失が生じる場合があります。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。記載の数値は、本文中に示した日付時点の決算短信・会社のIR資料などの公開情報に基づきます。最新の情報は各社の開示でご確認ください。
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