ALSOK(2331)はどんな会社か
ALSOK(2331、綜合警備保障)は、セコムに次ぐ国内2位の総合警備会社です。センサーで異常を検知してガードマンが駆け付ける「機械警備(オンライン・セキュリティ)」を主力に、現金・貴重品の輸送・管理、施設の常駐警備、さらに介護・高齢者見守りや防災まで幅広く手がけています。
2026年3月期時点で株価は1,064.5円、時価総額は約5,431億円。PERは13.9倍(過去3年平均17.50倍)、PBRは1.35倍、配当利回りは3.10%です。景気変動の影響を受けにくいストック型の収益構造と、人手不足・高齢化という社会的な追い風をどう評価するかが、この銘柄を見るうえでのポイントになります。
💡 まず押さえたいポイント
ALSOK(2331、綜合警備保障)は、機械警備と現金輸送を主力に、介護・見守りまで広げる国内2位の総合警備会社です。本記事では株価1,064.5円、時価総額約5,431億円を起点に、ストック型の安定収益と、人手不足・高齢化という追い風、PER13.9倍・利回り3.1%という株価水準を整理します。 本記事では株価1,064.5円、時価総額5,431億円、PER13.9倍、PBR1.35倍(いずれも2026年6月19日時点・株探調べ)を起点に、業績トレンドと株価水準を整理します。数値は執筆時点のものであり、最新の株価・指標はご自身でご確認ください。
事業の深掘り――事業の深掘り――警備を核とした安定収益と周辺事業
①主力の機械警備(オンライン・セキュリティ)
店舗・オフィス・住宅などにセンサーを設置し、異常を検知するとガードマンが駆け付ける機械警備が同社の中核です。月額課金のストック型収益で、契約が積み上がるほど安定収益が増える構造です。景気の影響を受けにくく、ALSOKの収益基盤を支えています。
②現金・貴重品輸送と常駐警備
銀行ATMやイベント、商業施設向けの現金・貴重品の輸送・管理、施設に人を配置する常駐警備も主要事業です。キャッシュレス化の進展は現金輸送に逆風となり得る一方、ATM運用受託や警備のアウトソーシング需要が下支えします。
③介護・見守り・防災という成長領域
高齢化を背景に、高齢者向けの見守りサービスや介護事業、防災・ビル管理などの周辺事業を拡大しています。警備で培った全国の拠点網と緊急対応力を生かし、社会課題に対応する新たな収益の柱を育てようとしています。
💡 ビジネスモデルの特徴
💡,事業構造の読み方,ALSOKは「機械警備のストック収益を土台に、現金輸送と介護・見守りで広げる会社」と捉えると分かりやすくなります。投資判断では、契約件数の積み上がりという安定性と、介護・見守りなど新領域の成長性を分けて評価することが重要です。
最新決算(2026年3月期)の要点
2026年3月期は売上高5,970億円(前期比+8.2%)、経常利益499億円、最終利益332億円と増収増益で着地しました。機械警備の堅調に加え、警備需要の高まりやM&A効果が利益を押し上げています。会社予想の2027年3月期も売上6,375億円・最終利益373億円とさらなる増益を見込みます。
💡 決算のポイント
💡,決算のポイント,ALSOKは景気に左右されにくい安定成長企業で、増収増益と増配のトレンドが続いています。配当も25.8円→29.2円→予33.0円と増配基調で、ディフェンシブかつインカム狙いの投資家に向いた特性が表れています。
業績トレンドの深掘り――長期と四半期
長期業績の推移(過去4期+会社予想)
長期業績は、警備需要の高まりとM&Aを背景に、緩やかな増収増益が続いています。2025年3月期の経常利益431億円から2026年3月期は499億円、会社予想の2027年3月期は585億円と、二桁成長が見込まれています。最終利益・配当も右肩上がりで、安定成長企業らしい推移です。
四半期業績の推移
四半期で見ると、ALSOKの業績は安定的に推移しています。各四半期で売上1,400〜1,580億円、営業利益100〜130億円を確保し、利益率も7〜8%台で安定。年度末(1-3月期)に売上・利益が膨らむ季節性はあるものの、四半期ごとの振れは小さく、収益の安定性が際立ちます。
⚠ 四半期の見方の注意
⚠,四半期を見るときの注意,ALSOKは安定企業ですが、現金輸送のキャッシュレス影響や、M&A・人件費の動向で利益率がじわりと変化します。単一四半期ではなく、利益率のトレンドと契約件数の伸びを併せて見ることが大切です。
財務とキャッシュフロー
キャッシュフローを見ると、2026年3月期は営業CFが+538億円と安定的に現金を生み、投資CFは-392億円(設備・M&A投資など)。財務CFは-78億円で、配当などの株主還元を行っています。期末現金は668億円。警備業は売上に対する現金保有比率(9.90%)は低めですが、安定したキャッシュ創出力が強みです。
💡 キャッシュフローの読み方
💡,キャッシュフローの読み方,機械警備のストック収益により、ALSOKは毎期安定的に営業CFを生み出します。その資金を設備投資・M&Aと増配に振り向ける好循環が続いており、財務の健全性(有利子負債倍率0.25倍)も高い水準を保っています。
中期経営計画から読み解く現在地と未来予測
① 中期経営計画「ALSOK STAGE 2028」の数値目標
ALSOK(綜合警備保障)は、警備業界でセコムに次ぐ国内2位の総合セキュリティ企業です。2026年度から2028年度を対象とする新中期経営計画「ALSOK STAGE 2028」を2026年5月に策定しました。中期的な財務目標として、ROE10%程度を掲げ、その向上に向けて連結売上高経常利益率を中期的に10%程度まで高めることを目指しています。前中計「Grand Design 2025(GD2025)」でも売上高経常利益率10%以上・ROE10%以上を目標としていましたが、人件費の増加などの影響で完全達成には至りませんでした。
直近のFY2025(2026年3月期)実績は、売上高5,519億円(前年比5.8%増)、営業利益402億円、営業利益率7.3%、ROE7.8%でした。売上は警備需要の拡大で着実に伸びている一方、収益性(営業利益率・ROE)は人件費上昇の影響で目標の10%にはまだ距離があります。新中計STAGE 2028では、人事費増の吸収、価格改定(料金値上げ)の浸透、株主還元を含む資本政策の見直しを通じて、ROE10%程度への引き上げを目指す内容となっています。
② 今後の期待値はどこにあるか
期待の中心は、社会の安全・安心ニーズの構造的な拡大です。ALSOKは機械警備(ホームセキュリティ・法人向け)、常駐警備、現金輸送(綜合管理)、介護などを手がけ、人手不足・高齢化・防犯意識の高まりを背景に、警備サービスの需要は底堅く伸びています。料金改定(値上げ)が浸透すれば、人件費上昇分を吸収しつつ利益率を改善でき、ROE10%という目標に近づきます。ストック型の機械警備が安定収益を生む点も強みです。
もう一つの注目は、デジタル化・データ活用による事業効率の向上と、資本政策の見直しです。AI・センサー・ロボットを活用した省人化警備や、防犯カメラ・画像解析などのデジタルサービスが伸びれば、労働集約型からの脱却が進みます。新中計では株主還元を含む資本政策の全体像が示されており、自己資本が厚い(自己資本比率約59%)同社が還元を強化すれば、ROE改善と株価の見直しにつながる余地があります。
新中計STAGE 2028は「ROE10%程度・連結売上高経常利益率10%程度」が軸です。前中計GD2025でも同水準の目標を掲げながら人件費増で未達だったため、今回は価格改定の浸透と人事費の吸収、株主還元を含む資本政策で達成を図ります。料金値上げが利益率改善に効いているかを毎期確認することが重要です。
最大のリスクは、人件費の上昇です。警備は労働集約型で、賃上げ・人手不足によるコスト増が利益率を圧迫します。料金改定が顧客離れを招かずに浸透するか、人事費増を吸収できるかが収益の鍵です。前中計も人件費増等でROE10%目標に届きませんでした。景気後退による法人警備需要の鈍化、M&Aやのれん負担、競合(セコム)との競争も留意点です。
四季報・専門メディアから見る現状と評価
株価指標で市場評価を確認すると、ALSOKはPER13.9倍・PBR1.35倍・配当利回り3.10%(株価1,064.5円時点、時価総額約5,431億円)で取引されています。PER14倍前後・利回り3%超という水準は、安定成長を続けるディフェンシブ銘柄として割高でも割安でもない、比較的バランスの取れた評価といえます。最高益更新を続けながらも株価指標が落ち着いている点は、業績の安定性に対して市場が過度な期待も悲観も織り込んでいない、堅実な評価がなされていることを示しています。
会社四季報や専門メディアが評価してきたALSOKの強みは、業界2位ながら機械警備で築いた安定したストック収益、人手不足を追い風とする需要の底堅さ、そして増配を続ける株主還元姿勢です。一方で論点として挙げられるのは、業界首位セコムとの競争、人件費・調達コストの上昇圧力、そして成長率が爆発的ではなく緩やかである点です。これらは本記事のリスク章とも重なり、「安定感の裏返しとしての成長の穏やかさ」がALSOK評価の特徴といえます。
総じて、現時点のALSOKは「機械警備の安定収益を土台に、二期連続の最高益更新を見込む堅実な成長局面」にあると整理できます。PER13.9倍・利回り3.1%という指標は、ディフェンシブ性と成長性を兼ね備えた中型優良株として、長期保有に向いた水準と評価できます。投資判断にあたっては、警備契約の積み上がりとコスト動向、介護など新規事業の伸び、そして中期経営計画における増益・増配方針のアップデートを継続的に確認することが重要です。
※本記事の指標・数値は株探(かぶたん)等の公開情報をもとに執筆時点(2026年6月)で整理したものです。会社四季報オンラインおよびFACTA ONLINE等の専門メディアについては公開範囲の情報を参照しており、有料会員限定コンテンツの内容は含みません。最新の数値・評価は各社の最新開示・媒体で必ずご確認ください。
株価指標と需給
ALSOKの指標は「安定成長+ディフェンシブ+適度な割安感」を示します。PER13.9倍は過去3年平均17.50倍を下回り、PBRは1.35倍。配当利回り3.10%・信用倍率4.17倍と、インカム狙いの長期投資家に向いた数字が並びます。
適正株価の試算――弱気・中立・強気の3シナリオ
ここからは、現在の株価1,064.5円に対して、いくつかの前提を置いた「参考値」としての株価レンジを試算します。あくまで一定の仮定に基づく目安であり、将来の株価を保証するものではありません。
方式①:EPS×想定PER法
会社予想EPS76.8円(2027年3月期)を基準に、想定PERを変えて株価を試算します。過去3年の平均PERは約17.50倍です。
方式②:PBR法
1株純資産789.42円を基準に、想定PBRを変えて試算した株価です。
⚠ 試算にあたっての注意
上記はいずれも「会社予想や過去平均が今後も維持される」と仮定した参考値です。EPSは会社予想を用いており、相場環境・業績動向次第で上下します。実際の株価はこのレンジを外れることもあります。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。
投資する際に押さえておきたいリスク
- キャッシュレス化リスク:現金輸送・管理事業は、社会のキャッシュレス化が進むと需要が縮小する可能性があります。
- 人件費・人手不足リスク:警備は労働集約型で、人件費の上昇や警備員確保の難しさが採算を圧迫し得ます。
- 成長率の鈍化:安定企業ゆえに高成長は期待しにくく、株価の上値も緩やかになりやすい。
- M&Aリスク:積極的なM&Aによるのれん負担や統合の失敗が、利益を圧迫する可能性があります。
- 競争環境:最大手セコムとの競争や、新興のセキュリティ・IoT企業との競合が利益率に影響し得ます。
指標とニュースの読み方
PER・PBRの見方
ALSOKのPERは13.9倍と過去3年平均(17.50倍)を下回り、PBRは1.35倍です。安定成長企業としては割安感のある水準で、会社予想EPS76.8円を基準に、市場が評価するPER次第で株価レンジが決まります。ディフェンシブ性ゆえ、相場下落局面でも相対的に底堅さが期待される特性があります。
チェックすべきポイント
- 機械警備の契約件数の増加(ストック収益の積み上がり)
- 介護・見守りなど周辺事業の売上成長
- 増配の継続(配当方針と利回り水準)
- 人件費・原価率の動向と利益率の推移
- M&Aの実施と、その収益貢献
💡 ニュースを読むときの視点
💡,ニュースで見るべき視点,ALSOKのニュースでは「増配・株主還元の強化」「介護・見守りや防災など新事業の展開」「大型のM&A」が株価材料になりやすいポイントです。ディフェンシブ銘柄として、安定した配当方針の継続が下値を支える要因になります。
投資スタンスの整理
💡 タイプ別の考え方
ALSOKは「機械警備のストック収益による安定成長と、人手不足・高齢化という追い風、PER13.9倍・利回り3.1%の割安感」を兼ね備えたディフェンシブ成長株です。派手な値動きは期待しにくい一方、増収増益・増配のトレンドと相場下落への耐性から、長期・インカム狙いの投資家に向いた銘柄といえます。
まとめ
ALSOK(2331)は、機械警備と現金輸送を核に、介護・見守りへ事業を広げる国内2位の総合警備会社です。ストック型の安定収益、人手不足・高齢化という追い風、そしてPER13.9倍・利回り3.1%という手頃な株価が魅力です。投資判断では、安定成長の持続性と、キャッシュレス化・人件費という構造変化への対応を見極めることが重要です。
⚠ 本記事のスタンス
本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。記載した株価・指標は2026年6月19日時点(株探調べ)のものであり、適正株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値です。
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📄 参考・出典
- 株探(kabutan.jp)――株価・業績・財務データ(2026年6月19日時点)
- ALSOK IR資料・決算短信・有価証券報告書
- 各種報道(2026年6月時点)
⚠ 免責事項
本記事は公開情報をもとにした情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資を推奨するものではありません。記載した株価・指標等は執筆時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。適正株価や目標株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値であり、将来の株価を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身の責任において行ってください。

