ランドネット(2991)は割安成長株か?増収増益とPER5倍の不動産買取再販を評価【2026年6月】

ランドネット(2991)の株価分析|億り人研究所
目次

ランドネット(2991)はどんな会社か

ランドネット(2991)は、中古の投資用区分マンションを自社で買い取り、リフォーム・リノベーションを施したうえで再販する「買取再販」を中核に据えた不動産再生企業です。仲介・管理・賃貸保証まで自社グループで一気通貫に手がける点が特徴で、2021年に新規上場した比較的新しい上場企業です。

株価は550円前後、時価総額は約132億円と中小型株の範疇にありますが、業績は売上高・利益ともに右肩上がりで伸びており、2026年7月期も増収増益が会社計画として示されています。一方でPERは約5倍、PBRも1倍近辺と、成長率の割に株価指標は控えめな水準にとどまっています。

本記事では、ランドネットの買取再販ビジネスの収益構造、直近の決算と業績トレンド、不動産在庫を抱えるビジネス特有のキャッシュフロー・財務の見方、そして適正株価の考え方までを、一次情報(株探の開示データ)をもとに株価視点で整理します。

💡 まず押さえたいポイント

ランドネットは、中古投資用マンションの買取再販を軸に増収増益を続ける不動産再生企業です。PER約5倍・PBR約1倍と株価指標は控えめですが、これは在庫型ビジネスゆえの財務負担と不動産市況リスクが割り引かれている面もあります。成長の持続性と財務健全性のバランスをどう評価するかが投資判断の分かれ目です。 本記事では株価550円、時価総額132億円、PER5.0倍、PBR1.05倍(いずれも2026年6月19日時点・株探調べ)を起点に、業績トレンドと株価水準を整理します。数値は執筆時点のものであり、最新の株価・指標はご自身でご確認ください。

事業の深掘り――買取再販を軸とした「不動産再生」ビジネスの仕組み

中古区分マンションの買取再販が収益の柱

ランドネットの主力は、中古の投資用区分マンションを自社で買い取り、必要に応じてリフォーム・リノベーションを行ったうえで個人投資家などに再販する「買取再販」事業です。仕入れた物件を在庫として保有し、付加価値をつけて売却する点で、利益の源泉は「仕入れと売却の価格差(リセールマージン)」にあります。全国に広く物件を仕入れるネットワークと、長年蓄積した取引データを活かした価格査定力が、同社の競争力の中心と位置づけられます。

仲介・管理・賃貸保証まで一気通貫で囲い込む

同社は買取再販だけでなく、不動産の売買仲介、賃貸管理、賃貸保証といった周辺サービスまでをグループ内で提供しています。物件を売って終わりではなく、購入後の管理や入居者対応まで取り込むことで、ストック型の管理収入や継続的な顧客接点を確保し、再販時の追加取引にもつなげる狙いがあります。在庫回転型の買取再販に、相対的に安定した管理ビジネスを組み合わせる構造です。

在庫を抱えるビジネスゆえの規模拡大と財務負担

買取再販モデルは、売上を伸ばすために物件在庫(仕入れ)を積み増す必要があり、その資金は主に借入で賄われます。総資産・有利子負債が事業拡大とともに膨らみやすく、自己資本比率が低めに出るのは業態上の宿命です。成長スピードと財務の健全性のバランス、そして金利・不動産市況の変化に対する感応度が、この会社を見るうえで欠かせない視点になります。

💡 ビジネスモデルの特徴

💡,ビジネスモデルの要点,「安く仕入れて、価値を付けて、高く売る」買取再販が収益の中心です。売上拡大には在庫(仕入れ)の積み増しが必要で、その分だけ借入と総資産が増える「在庫型の成長モデル」である点を押さえておきましょう。

最新決算(2025年7月期)の要点

直近の2026年7月期 第3四半期累計(2025年8月~2026年4月)は、売上高80,137百万円(前年同期比+15.9%)、営業利益2,959百万円(同+19.7%)、経常利益2,583百万円(同+20.4%)、最終利益1,769百万円(同+23.0%)と、増収かつ二桁の増益で着地しました。通期計画に対する進捗率は最終利益ベースで約65%と、例年並みの順調なペースです。

項目デュアルタップインテリックス前期比
区分2026年7月期3Q累計前年同期比
売上高80,137百万円+15.9%
営業利益2,959百万円+19.7%
経常利益2,583百万円+20.4%
最終利益1,769百万円+23.0%
進捗率(対通期・最終益)約65%

💡 決算のポイント

💡,決算の読みどころ,売上の伸び(+15.9%)以上に各利益が伸びており、収益性が改善しながら成長していることが分かります。進捗率は例年並みで、通期計画の達成は射程圏と読める内容です。

業績トレンドの深掘り――長期と四半期

長期業績の推移(過去4期+会社予想)

長期業績を見ると、ランドネットは数年にわたり一貫して増収増益を続けています。売上高は2022年7月期の518億円から2025年7月期には959億円へと拡大し、最終利益も9.5億円から23.8億円へと伸びました。2026年7月期も売上高1,105億円・最終利益26.5億円を会社計画として掲げており、成長基調が続く想定です。

決算期売上高営業益経常益最終益EPS配当
2022.07519億15億14億10億40.3円4.0円
2023.07636億15億14億10億41.5円4.6円
2024.07778億28億25億18億77.2円7.7円
2025.07960億37億33億24億99.7円10.0円
予2026.071,106億45億40億26億110.5円11.1円

四半期業績の推移

四半期(3ヵ月)ベースで見ると、不動産の引き渡しタイミングによって利益にやや凹凸が出るものの、直近の2026年2-4月期は売上高28,654百万円・最終利益669百万円と、前年同期比で売上+25.7%・利益約2.6倍と大きく伸びました。買取再販は物件の売却時期で計上が前後するため、単一四半期の数字だけでなく累計の進捗で見るのが適切です。

四半期売上高営業益経常益最終益EPS利益率
25.05-07268億13億12億9億39.6円4.7%
25.08-10257億9億8億6億23.5円3.6%
25.11-01257億9億8億5億22.5円3.5%
26.02-04287億12億10億7億27.9円4.0%

⚠ 四半期の見方の注意

💡,四半期データの見方,買取再販は物件の引き渡し時期によって四半期ごとの利益にムラが出やすいビジネスです。単独四半期の増減に一喜一憂せず、累計の進捗率と前年同期比のトレンドで実力を判断するのがコツです。

財務とキャッシュフロー

キャッシュフローは、買取再販という業態の特徴がそのまま表れます。2025年7月期の営業キャッシュフローはマイナス26億円となっていますが、これは赤字によるものではなく、売上拡大に向けて販売用不動産(在庫)を積み増したためです。その仕入れ資金を財務キャッシュフロー(借入)プラス48億円で賄う構図で、成長局面では「営業CFマイナス・財務CFプラス」が常態化します。自己資本比率は30%前後、有利子負債倍率は1.8倍台と、在庫型ビジネスとしては相応の水準ですが、規模拡大に伴って負債が膨らんでいる点には注意が必要です。

項目数値
1株純資産(BPS)525円
自己資本比率30.5%
自己資本126億円
有利子負債倍率1.84倍
営業CF(2025年7月期)-26億円
投資CF(2025年7月期)-17億円
財務CF(2025年7月期)+48億円
現金等残高39億円

💡 キャッシュフローの読み方

⚠,財務面の注意点,売上拡大とともに有利子負債と総資産が膨らみ、自己資本比率は30%前後まで低下しています。金利上昇や不動産市況の悪化局面では、在庫評価と資金繰りの両面で負担が増しやすい構造である点を理解しておく必要があります。

中期経営計画から読み解く現在地と未来予測

① 中期経営計画の数値目標

ランドネット(2991、スタンダード市場)は、中古ワンルームマンションを中心とした「ダイレクト不動産」(仕入れ・再販・賃貸管理を一気通貫で手がけるビジネスモデル)に強みを持つ不動産会社です。7月決算で、中期経営計画では最終年度時点の売上高を1,654億円から5,000億円規模へ、経常利益を57億円から200億円規模へと大きく引き上げる成長目標を掲げています(より長期の目標としても位置づけ)。資本効率の指標であるROEについては、引き続き20%以上の高水準を見込んでいます。

ランドネットの特徴は、同業他社と比べて突出して高いROEです。2024年7月期はROE23%、2025年7月期は23.9%と、不動産業としては極めて高い資本効率を実現してきました。直近の今期見通しでは、売上高1,106億円(前期比+15.2%)、営業利益45億円(同+20.3%)、仲介件数+17.0%増を計画しており、不動産情報の量的拡大、営業社員の採用・教育、ITシステムの活用を成長エンジンに、二桁成長を続けています。

② 今後の期待値はどこにあるか

期待の中心は、独自の「ダイレクト不動産」モデルによる高成長と高ROEの両立です。ランドネットは自社で物件を仕入れて再販する直接取引が中心で、保有する膨大な不動産データベースとIT・AIを活用した効率的なマッチングにより、高い回転率と利益率を実現しています。中古ワンルームマンションは投資需要・実需ともに底堅く、仕入れ物件数を拡大できれば売上5,000億円という長期目標に向けた成長が続きます。

もう一つの注目は、ROE20%以上という資本効率の持続性です。自己資本に対して効率的に利益を生み出す体質は、株主価値の継続的な向上につながります。営業人員の採用・育成が順調に進み、仕入れ・再販のサイクルを拡大できれば、二桁の増収増益基調を維持できる可能性があります。スタンダード市場の中小型成長株として、規模拡大と高ROEを両立できるかが、株価評価の鍵を握ります。

💡 計画の読み方
ランドネットの目標は「売上高を1,654億→5,000億、経常利益を57億→200億、ROE20%以上」という高成長型です。7月決算で、仕入れ物件数と営業人員の拡大が成長の源泉のため、仲介件数・売上の二桁成長が続いているか、そして高ROE(20%超)を維持できているかを毎期確認することが重要です。
⚠️ 期待値の裏にあるリスク
最大のリスクは、不動産市況と金利の変動です。中古マンションの仕入れ・再販モデルは、地価・物件価格の下落局面では在庫評価損や利益率低下を招きます。金利上昇は購入需要(住宅ローン)と仕入れ資金コストの双方に影響します。急成長に伴う人員拡大・在庫増は、需要鈍化時に固定費・在庫リスクとなり得ます。中小型株ゆえ業績変動による株価のボラティリティも高い点に留意が必要です。

四季報・専門メディアから見る現状と評価

株価指標で市場評価を確認すると、ランドネットはPER5.0倍・PBR1.05倍・配当利回り2.02%(株価550円時点、時価総額約132億円)で取引されています。PBRは1倍を上回るものの過度な割高感はなく、市場は同社の収益力を相応に評価しているとみられます。

会社四季報や専門メディアでは、こうしたランドネットの事業基盤・収益構造の強みと、競争環境や市況・コスト面の課題の両面が論点として取り上げられます。本記事の各章で整理してきた強みとリスクは、これら専門媒体の評価軸ともおおむね重なります。投資判断にあたっては、最新の四半期決算で示される利益動向と、会社が示す中期的な方針のアップデートを継続的に確認することが重要です。

総じて、現時点のランドネットは、本業の収益力を土台に着実に企業価値を積み上げている局面にあり、株価指標も事業の実態を反映した水準にあると整理できます。指標の割安・割高だけでなく、事業の競争力と業績トレンドを合わせて見ていくことが、判断の精度を高めるうえで欠かせません。

※本記事の指標・数値は株探(かぶたん)等の公開情報をもとに執筆時点(2026年6月)で整理したものです。会社四季報オンラインおよびFACTA ONLINE等の専門メディアについては公開範囲の情報を参照しており、有料会員限定コンテンツの内容は含みません。最新の数値・評価は各社の最新開示・媒体で必ずご確認ください。

株価指標と需給

ランドネットの株価指標は、PER約5.0倍、PBR約1.05倍、配当利回り約2.0%です。二桁成長を続ける企業としてはPERが低水準にあり、市場が「不動産市況・金利の変動リスク」や「在庫型ビジネスの財務負担」を割り引いて評価していることがうかがえます。裏を返せば、成長が続くと市場が確信を強めれば、指標面での見直し余地がある水準とも言えます。

指標数値
株価550円
時価総額132億円
PER(予想)5.0倍
過去3年平均PER—倍
PBR1.05倍
配当利回り2.02%
信用倍率—倍
発行済株式数23,967,200株株

適正株価の試算――弱気・中立・強気の3シナリオ

ここからは、現在の株価550円に対して、いくつかの前提を置いた「参考値」としての株価レンジを試算します。あくまで一定の仮定に基づく目安であり、将来の株価を保証するものではありません。

方式①:EPS×想定PER法

会社予想EPS110.5円(2026年7月期)を基準に、想定PERを変えて株価を試算します。過去3年の平均PERは約—倍です。

シナリオ想定PER試算株価現値比
弱気5倍553円0.5%
中立7倍774円40.7%
強気9倍995円80.9%

方式②:PBR法

1株純資産525円を基準に、想定PBRを変えて試算した株価です。

シナリオ想定PBR試算株価現値比
弱気0.8倍420円-23.6%
中立1倍525円-4.5%
強気1.3倍683円24.2%

⚠ 試算にあたっての注意

上記はいずれも「会社予想や過去平均が今後も維持される」と仮定した参考値です。EPSは会社予想を用いており、相場環境・業績動向次第で上下します。実際の株価はこのレンジを外れることもあります。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

投資する際に押さえておきたいリスク

  • 不動産市況リスク:地価や中古マンション価格が下落すると、保有する販売用不動産(在庫)の評価が悪化し、再販マージンの縮小や評価損につながる可能性があります。
  • 金利上昇リスク:在庫仕入れを借入で賄うビジネスモデルのため、金利が上昇すると支払利息が増え、利益と資金繰りの両面で負担が高まります。
  • 財務レバレッジ:自己資本比率は30%前後、有利子負債倍率は1.8倍台と、成長に伴って負債が膨らんでいます。急激な事業環境の悪化局面では財務の余力が試されます。
  • 在庫回転・需給リスク:物件の売却が想定通り進まないと在庫が滞留し、四半期業績の振れや資金効率の悪化を招く可能性があります。
  • 中小型株の流動性:時価総額132億円規模の中小型株であり、出来高が薄い局面では株価変動が大きくなりやすい点に留意が必要です。

指標とニュースの読み方

PER・PBRの見方

PERで見ると、予想EPS約110円に対し株価550円でPER約5倍という低評価です。仮に市場が成長を素直に評価してPER7倍を許容すれば理論株価は約770円、9倍なら約990円という計算になります。一方、PBRは約1.05倍と純資産にほぼ見合った水準で、資産面からの下値の目安として意識されます。低PERの是正が進むか、それとも在庫リスクが顕在化するかが、株価の方向性を左右します。

チェックすべきポイント

  • 四半期決算の「対通期進捗率」が例年並み(最終益ベースで概ね65%前後が3Q時点の目安)を維持できているか。
  • 自己資本比率と有利子負債倍率の推移――成長に伴う負債増が、健全性を損なうペースになっていないか。
  • 販売用不動産(在庫)の残高と回転――在庫が積み上がりすぎていないか、売却が順調に進んでいるか。
  • PERの水準――低PERが是正される(株価が見直される)動きが出るか、それとも市況リスクで割安が続くか。

💡 ニュースを読むときの視点

💡,ニュースを読むときの視点,ランドネットは決算開示が業績判断の中心です。増収増益の継続だけでなく、在庫残高・自己資本比率・有利子負債倍率といった財務指標の変化、そして不動産市況・金利に関する外部環境のニュースをあわせて確認すると、株価の方向性を読み解きやすくなります。

投資スタンスの整理

💡 タイプ別の考え方

ランドネットへの投資スタンスは、「低PERの成長株」としての魅力と、「在庫型・借入依存の不動産業」としてのリスクの両面を天秤にかける姿勢が基本になります。増収増益のトレンドと低い株価指標に着目するなら中長期の見直し余地がある一方、不動産市況の悪化や金利上昇が在庫評価・資金繰りを直撃するシナリオも織り込んでおく必要があります。四半期ごとの進捗率と財務指標(自己資本比率・有利子負債倍率)の推移を継続的に確認し、無理のない範囲で位置づけるのが現実的です。

まとめ

ランドネットは、中古不動産の買取再販を中核に、仲介・管理・賃貸保証まで一気通貫で手がける不動産再生企業です。売上・利益ともに数年にわたって伸び続け、2026年7月期も増収増益が計画されています。PER約5倍・PBR約1倍という控えめな株価指標は、成長性に対して割安にも映りますが、その背景には在庫型ビジネス特有の財務負担と不動産市況・金利リスクがあります。成長の持続力と財務の健全性をセットで見極めることが、この銘柄を評価するうえでの要点です。

⚠ 本記事のスタンス

本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。記載した株価・指標は2026年6月19日時点(株探調べ)のものであり、適正株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値です。

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⚠ 免責事項

本記事は公開情報をもとにした情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資を推奨するものではありません。記載した株価・指標等は執筆時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。適正株価や目標株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値であり、将来の株価を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身の責任において行ってください。

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