オプティム(3694)は現場DXの成長株か?AI×IoTで挑む農業・医療・建設の実力を読み解く【2026年6月】

オプティム(3694)の株価分析|億り人研究所
目次

オプティム(3694)はどんな会社か

オプティム(3694)は、AI・IoT・ビッグデータという3つの技術を掛け合わせ、企業や産業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援するソフトウェア企業です。佐賀大学発のベンチャーとして知られ、端末管理サービスを出発点に事業を広げてきました。

特徴的なのは、オフィスのIT化だけでなく、農業・医療・建設といった「現場」のDXに踏み込んでいる点です。ドローンやAI画像解析を使ったスマート農業など、ユニークな取り組みでも知られています。

本記事では、株価430円前後・PBR2.42倍・時価総額225億円(いずれも2026年6月19日終値ベース、株探調べ)という現状を出発点に、事業内容・業績・財務・バリュエーションを株価視点で整理します。

💡 まず押さえたいポイント

オプティム(3694)は、AI・IoT・ビッグデータを掛け合わせ、企業や産業のDXを支援するソフトウェア企業です。端末管理サービスを土台に、農業・医療・建設といった現場のDXへ事業を広げています。売上は二桁成長を続ける一方、利益はほぼ横ばいで、成長投資と収益のバランスが論点になります。 本記事では株価430円、時価総額225億円、PER約21倍(株価430円÷予想EPS20円台前半換算)倍、PBR2.42倍(いずれも2026年6月19日時点・株探調べ)を起点に、業績トレンドと株価水準を整理します。数値は執筆時点のものであり、最新の株価・指標はご自身でご確認ください。

事業の深掘り――オプティムの事業――AI×IoTで「現場のDX」を狙う

端末管理から始まったDX支援

オプティムの土台は、スマートフォンやPCなどの端末を一元管理するMDM(モバイルデバイス管理)サービスです。法人向けに高いシェアを持ち、ここで得た顧客基盤とノウハウを、より広いDX支援サービスへと展開してきました。

AI×IoTで「現場」を狙う

同社の特徴は、オフィス内の効率化にとどまらず、農業・医療・建設といった現場のDXに踏み込んでいる点です。AI画像解析やIoTセンサー、ドローンなどを組み合わせ、人手不足や生産性といった社会課題の解決を目指しています。

成長投資と利益のバランス

売上は二桁成長を続けていますが、成長分野への先行投資もあって営業利益は19億円台で横ばい圏にあります。トップラインの成長を、どこまで利益成長につなげられるかが経営上の焦点です。

💡 ビジネスモデルの特徴

💡,「現場DX」というユニークな立ち位置,多くのIT企業がオフィスの効率化を狙うなか、オプティムは農業・医療・建設など現場の課題に踏み込んでいます。人手不足という構造的テーマと結びつく点が、長期の成長余地として注目されます。

最新決算(2026年3月期)の要点

2026年3月期は売上高117億円(前期比+10.6%)と二桁成長を達成した一方、営業利益は19.7億円とほぼ横ばい、最終利益は11.1億円と微減でした。2027年3月期は売上高129.8億円・営業利益19.8億円と、引き続き増収・利益横ばい圏の計画です。

項目チェンジホールディングスブレインパッド前期比
売上高117億円前期比+10.6%
営業利益19.7億円ほぼ横ばい
経常利益19.5億円ほぼ横ばい
最終利益11.1億円微減
1株配当0円無配継続

💡 決算のポイント

⚠,増収でも利益は横ばい,2026年3月期は売上+10.6%でも営業利益はほぼ横ばい、最終利益は微減。「売上成長=株価上昇」ではなく、利益が伴うかを確認することが重要です。

業績トレンドの深掘り――長期と四半期

長期業績の推移(過去4期+会社予想)

売上高は2025.03期105億円→2026.03期117億円→2027.03期予想129億円と着実に伸びています。一方で営業利益は19億円台で頭打ち気味、最終利益はむしろ微減傾向です。成長分野への先行投資が利益を圧迫している面があり、トップラインの成長を利益成長に変えられるかが鍵となります。

決算期売上高営業益経常益最終益EPS配当
2025.03105億19億18億11億21.4円0円
2026.03117億19億19億11億20.3円0円
予2027.03129億19億-億-億-円0円

四半期業績の推移

四半期では、2026年1-3月期に売上35.1億円・営業利益6.4億円と回復しましたが、その前の四半期は最終利益が小さく、利益の四半期変動が大きい点が特徴です。プロジェクトの進捗や費用計上のタイミングにより、四半期業績はぶれやすい構造です。

四半期売上高営業益経常益最終益EPS利益率
25.10-1232億4億4億0.6億1.1円12.9%
26.01-0335億6億6億5億9.4円18.1%

⚠ 四半期の見方の注意

⚠,四半期利益のブレに注意,四半期ごとの最終利益は大きく変動します。一つの四半期だけで判断せず、通期や複数四半期のトレンドで実力を見ることが大切です。

財務とキャッシュフロー

2026年3月期の営業キャッシュフローは15.9億円のプラスで、本業の資金創出力は維持されています。投資CFはマイナスで成長投資を続けており、財務CFのプラスは資金調達によるものです。自己資本比率74.7%と財務は健全な水準です。

項目数値
1株純資産(BPS)170.37円円
自己資本比率74.7%%
自己資本92.8億円
有利子負債倍率0.13倍倍
営業CF(2026年3月期)+15.9億円
投資CF(2026年3月期)-12.9億円
財務CF(2026年3月期)+9.7億円
現金等残高30.0億円

💡 キャッシュフローの読み方

💡,本業の現金創出は維持,営業CFは15.9億円のプラス。成長投資を続けながらも本業からの資金は確保できており、自己資本比率74.7%と財務は健全です。

中期経営計画から読み解く現在地と未来予測

① 中期経営計画の数値目標

オプティムは2025年11月14日、2030年9月期を目標年度とする中期経営計画を公開しました。最終年度に売上高500億円・営業利益125億円を目指す内容で、加えて自己資本利益率など中長期的な資本効率の目標も掲げています。同社はAI・IoT・ビッグデータを軸に、農業(スマート農業)・医療・建設など産業分野のDXを推進するソフトウェア企業で、ストック型の収益モデルを強みに安定した成長を続けてきました。

足元の業績は堅調です。2026年3月期は売上高117.3億円(前期比10.9%増)、営業利益19.7億円(同0.8%増)と、創業以来26期連続の営業黒字を確保しました。会社計画を上回る着地で、過去最高売上を更新しています。ただし2030年9月期の売上500億円・営業利益125億円という目標は現状の数倍規模にあたり、既存のDX事業の拡大に加えて新規領域の立ち上げが計画達成のカギを握ります。

② 今後の期待値はどこにあるか

期待値の中心は、安定した既存事業を土台にしつつ、AIを核とした新規サービスや産業DXの新領域でどれだけ収益を上乗せできるかにあります。同社は「環境変化に強い、バランスの取れたポートフォリオ経営」を掲げており、特定分野に偏らない事業構成で安定成長を狙っています。生成AIブームを追い風に、AI実装案件が増えれば売上拡大のペースは加速し得ます。26期連続営業黒字という収益基盤の堅さも、長期投資の安心材料です。

一方で、売上500億円・営業利益125億円という2030年目標は野心的で、達成には新規事業の立ち上げ局面で先行投資(広告宣伝費・研究開発費)がかさみ、一時的に利益が伸び悩む可能性があります。実際、新規事業セグメントは赤字が先行しています。投資家としては、既存DX事業のストック収益が積み上がっているか、新規事業の売上が立ち上がり赤字が縮小しているか、そして中計目標に向けた進捗が四半期ごとに確認できるかを見ていくことが重要です。

💡 計画の読み方
中期経営計画は2030年9月期に売上高500億円・営業利益125億円を目指す内容です。直近の2026年3月期は売上117.3億円・営業利益19.7億円で26期連続営業黒字。目標は現状の数倍規模であり、既存DX事業の拡大に加えてAIを核とした新規領域の立ち上げが達成のカギ。安定した収益基盤の上に、どれだけ成長を上乗せできるかが焦点です。
⚠️ 期待値の裏にあるリスク
高い長期目標の達成には新規事業の立ち上げが不可欠で、その先行投資(広告宣伝費・研究開発費)が利益を一時的に圧迫するリスクがあります。実際、新規事業セグメントは赤字が先行しています。AI・DX分野は競争も激しく、技術や顧客ニーズの変化に対応し続ける必要があります。既存事業が堅調でも、500億円という目標と現状の差は大きく、成長加速が想定通り進まなければ未達リスクが残ります。

四季報・専門メディアから見る現状と評価

株価指標で市場評価を確認すると、オプティムはPBR2.42倍(株価413円時点、時価総額約225億円)で取引されています。PBRは高めの水準にあり、市場が同社の収益性や成長性に対して一定のプレミアムを織り込んでいることを示します。

会社四季報や専門メディアでは、こうしたオプティムの事業基盤・収益構造の強みと、競争環境や市況・コスト面の課題の両面が論点として取り上げられます。本記事の各章で整理してきた強みとリスクは、これら専門媒体の評価軸ともおおむね重なります。投資判断にあたっては、最新の四半期決算で示される利益動向と、会社が示す中期的な方針のアップデートを継続的に確認することが重要です。

総じて、現時点のオプティムは、本業の収益力を土台に着実に企業価値を積み上げている局面にあり、株価指標も事業の実態を反映した水準にあると整理できます。指標の割安・割高だけでなく、事業の競争力と業績トレンドを合わせて見ていくことが、判断の精度を高めるうえで欠かせません。

※本記事の指標・数値は株探(かぶたん)等の公開情報をもとに執筆時点(2026年6月)で整理したものです。会社四季報オンラインおよびFACTA ONLINE等の専門メディアについては公開範囲の情報を参照しており、有料会員限定コンテンツの内容は含みません。最新の数値・評価は各社の最新開示・媒体で必ずご確認ください。

株価指標と需給

PERは予想EPSベースでおおむね20倍前後、PBRは2.42倍です。無配のため配当利回りはありません。利益が横ばい圏のなかで、成長分野の収益化が進めば見直し余地がある一方、投資先行が続けば評価は伸び悩みやすい局面です。

指標数値
株価430円
時価総額225億円
PER(予想)約21倍(株価430円÷予想EPS20円台前半換算)倍
過去3年平均PER-倍
PBR2.42倍
配当利回り0%(無配)%
信用倍率2.29倍
発行済株式数54,598,528株株

適正株価の試算――弱気・中立・強気の3シナリオ

ここからは、現在の株価430円に対して、いくつかの前提を置いた「参考値」としての株価レンジを試算します。あくまで一定の仮定に基づく目安であり、将来の株価を保証するものではありません。

方式①:EPS×想定PER法

会社予想EPS20.3円(2027年3月期)を基準に、想定PERを変えて株価を試算します。過去3年の平均PERは約-倍です。

シナリオ想定PER試算株価現値比
弱気15倍305円-29.1%
中立25倍508円18.1%
強気30倍609円41.6%

方式②:PBR法

1株純資産170.37円円を基準に、想定PBRを変えて試算した株価です。

シナリオ想定PBR試算株価現値比
弱気2倍340円-20.9%
中立2.5倍425円-1.2%
強気3倍510円18.6%

⚠ 試算にあたっての注意

上記はいずれも「会社予想や過去平均が今後も維持される」と仮定した参考値です。EPSは会社予想を用いており、相場環境・業績動向次第で上下します。実際の株価はこのレンジを外れることもあります。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

投資する際に押さえておきたいリスク

  • 利益の伸び悩み――売上は伸びる一方で営業利益が横ばい圏にあり、投資が利益に結びつくまで時間がかかる可能性があります。
  • 四半期業績の振れ――プロジェクトの進捗や費用計上のタイミングで、四半期ごとの利益が大きくぶれやすい構造です。
  • 無配方針――配当を出していないため、インカム面の魅力はなく、株価は成長期待に依存しやすくなります。
  • 競争環境――DX・AI領域は競合が多く、技術・価格・人材の各面で競争が激しい市場です。

指標とニュースの読み方

PER・PBRの見方

会社予想EPSが本記事執筆時点で未開示のため、直近実績EPS20.3円(2026年3月期)を基準に、想定PERを変えて株価を試算します。成長を評価して強気にPER30倍を当てれば約610円、標準的にPER20〜25倍なら約410〜510円、利益横ばいを嫌気し弱気にPER15倍とすれば約300円が一つの目安です。現状の株価430円前後は、おおむね標準シナリオの範囲にあると読めます。

チェックすべきポイント

  • 売上の二桁成長が続くか、営業利益が増益に転じるか
  • 農業・医療・建設など現場DX分野の収益化の進捗
  • 無配方針の変化(増配・配当開始の有無)
  • 研究開発・人材投資の規模と利益率への影響

💡 ニュースを読むときの視点

⚠,無配・成長期待依存の株,配当がないため、株価は将来の利益成長への期待に大きく依存します。期待が剥落する局面では下押し圧力が強まりやすい点に注意が必要です。

投資スタンスの整理

💡 タイプ別の考え方

AI×IoTという成長テーマと現場DXの実需を併せ持つ一方、利益が横ばい圏にとどまっている点が評価の重しになっています。トップラインの成長が利益に結びつくか、無配方針が続くかを見極めながら、リスク許容度の範囲で位置づけることが重要です。

まとめ

オプティムは、AI・IoT・ビッグデータを軸に「現場のDX」を狙う成長志向のソフトウェア企業です。売上は伸びる一方で利益は横ばい圏にあり、成長投資の成果がいつ利益に表れるかが最大の注目点です。無配・利益横ばいという現状を踏まえ、自分なりの前提を持って向き合うことが大切です。

⚠ 本記事のスタンス

本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではありません。記載した株価・指標は2026年6月19日時点(株探調べ)のものであり、適正株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値です。

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⚠ 免責事項

本記事は公開情報をもとにした情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買や投資を推奨するものではありません。記載した株価・指標等は執筆時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。適正株価や目標株価に類する記述は一定の前提に基づく参考値であり、将来の株価を保証するものではありません。投資の最終判断は、ご自身の責任において行ってください。

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