銘柄研究:2025/1/23(木)日本の宇宙関連銘柄と業績の展望:未来を拓く企業たち

トランプ大統領が「火星に人間を送り込む」と、昨夜報道されました。

このニュースの影響で、今日は一部宇宙関連銘柄が動意づきました。

日本は宇宙産業の発展に力を入れており、政府は2030年代初頭までに宇宙産業市場規模を8兆円に拡大する目標を掲げています。この中で、宇宙関連銘柄は将来性が高い分野として注目されています。

今回は、宇宙産業に携わる日本の主要な企業の事業内容、直近の業績、そして今後の見通しについてまとめました。

目次

主要企業の事業内容と業績概要

1. 三菱重工業(7011)

  • 事業内容: ロケットの開発・製造から打ち上げまでを担当。H-IIAや次世代ロケットH3などを手掛けています。
  • 直近の業績: 2024年度第2四半期の連結売上収益は22,981億円で、前年同期比2,288億円増。航空・防衛・宇宙部門の売上収益は7,903億円で前年同期比27.9%増加。
  • 今後の見通し: H3ロケットの信頼性向上が課題ですが、政府の宇宙計画による需要増加が期待されています。

2. 川崎重工業(7012)

  • 事業内容: ロケットの衛星フェアリングや衛星分離部の設計・製造を担当。
  • 直近の業績: 2024年度第2四半期の航空宇宙部門の売上高は2,348億円で、前年同期比15%増加。営業利益は200億円で、前年同期比18%増。
  • 今後の見通し: 宇宙関連の受注増と防衛産業との連携により、成長が見込まれます。

3. IHI(7013)

  • 事業内容: ロケットエンジンのターボポンプやガスジェット装置を提供。
  • 直近の業績: 航空・宇宙・防衛事業の売上収益は4,263億円。
  • 今後の見通し: 新型ロケットの開発や国際宇宙ステーション関連プロジェクトへの参画でさらなる成長が期待されます。

4. ispace(9348)

  • 事業内容: 民間宇宙開発ベンチャーで、月面探査プログラム「HAKUTO-R」を推進。
  • 直近の業績: 2024年3月期の売上高は13億42百万円、営業損失は37億34百万円。当期純損失は63億91百万円。
  • 今後の見通し: 2025年1月中旬に「HAKUTO-R」ミッション2の打ち上げ予定。成功すれば、日本企業として初の月面資源の商業取引が実現する可能性があります。

5. セック(3741)

  • 事業内容: 宇宙関連のソフトウェア開発で、国際宇宙ステーションの運用システムを手掛けています。
  • 直近の業績: 2024年3月期の売上高は約50億円、営業利益は約5億円。
  • 今後の見通し: 宇宙分野のソフトウェア需要が高まる中、持続的な成長が期待されています。

6. QPS研究所(5595)

  • 事業内容: 小型SAR衛星の開発・製造。地球観測データを防災や農業などに活用。
  • 直近の業績: 2023年5月期の売上高は2億3,400万円、営業損失は6億1,500万円。
  • 今後の見通し: 2024年には年間10機の小型SAR衛星を製造し、将来的には36機体制で10分間隔の観測を目指します。

7. ジェノバ(5570)

  • 事業内容: 高精度な位置情報サービスを提供し、建設業や農業分野で活用。
  • 直近の業績: 2023年9月期の売上高は約10億円、営業利益は約1億円。
  • 今後の見通し: 衛星を活用した位置情報サービスの需要増加が期待されています。

8. Ridge-i(5572)

  • 事業内容: 人工衛星データ解析やAI技術を活用した環境モニタリング。
  • 直近の業績: 2023年12月期の売上高は約15億円、営業利益は約2億円。
  • 今後の見通し: AI技術の進化と宇宙関連データの需要増加により、成長が見込まれます。

9. インクルーシブ(7078)

  • 事業内容: 宇宙関連分野で、デジタルメディアやマーケティングを活用し、宇宙産業と一般市場を結ぶ取り組みを展開。
  • 直近の業績: 2024年3月期の売上高は約20億円、営業利益は約3億円。
  • 今後の見通し: 宇宙分野における情報提供サービスやメディア展開が成長の鍵。

10. アストロスケールHD(186A)

  • 事業内容: 宇宙ごみ(スペースデブリ)除去や、衛星寿命延長サービスを提供するスタートアップ。
  • 直近の業績: 2024年4月期の連結決算では、売上高は28億5,200万円、当期純損失は91億8,100万円。
  • 今後の見通し: 2025年4月期第2四半期累計で連結最終損益は129億円の赤字見通し。世界的な宇宙環境保全の流れを受け、事業拡大が期待されるものの、収益化が課題。

宇宙産業の未来と日本の挑戦

日本政府が掲げる目標は、宇宙関連技術を経済成長の柱にすることです。これに伴い、ロケット開発、衛星データ解析、位置情報サービスなど、多岐にわたる分野での技術革新が進んでいます。各企業の取り組みは、宇宙市場全体の成長をけん引し、グローバル競争力を高める重要な役割を果たすでしょう。

2025年以降、各社が直面する課題としては、

  • 技術の信頼性向上
  • 商業化モデルの確立
  • 国際競争の激化 などがあります。一方で、これらを克服することで、日本の宇宙産業はさらなる飛躍を遂げることが期待されます。

まとめ

日本の宇宙関連銘柄は、今後の成長が期待される分野として大きな注目を集めています。

短期的には赤字の企業も多いですが、技術革新や政府の支援によって中長期的な成長が見込まれます。

イーロンマスクを中心としたアメリカでの宇宙産業の盛り上がりが、日本にも大きな影響を与えることは必至だと思っています。しかし株価にはどのように反映していくのか?

今後が楽しみなセクターです。



★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。

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