銘柄研究:2025/1/28(火)ディズニーステップ考察

昨日かねてから話題のドリコム「ディズニーステップ」の事前登録が、アンドロイドストアとアップストアで始まりました。

さてドリコム株のホルダーからすれば、いよいよリリースかということと、株価上昇への期待と不安が交錯している事と思います。

この記事では、現時点(2025年1月28日現在)の公開情報をベースにした、ディズニーステップのポテンシャル等についての考察をまとてみました。

目次

1. 公開情報から読み取れる「ディズニーステップ」の特徴

現在公開されている情報は以下になります。

1-1. ウォーキング習慣化を促す位置情報ゲーム

  • コンセプト: “歩くこと”自体をエンターテインメントに変えて、日常生活の中でディズニーキャラクターと触れ合えるゲーム。
  • 日々の歩数(または移動距離)を計測し、それに応じてゲーム内でイベントが発生したり、キャラクターが増えたりする仕組みがあるようです。
  • 記事の中でも「健康的なライフスタイルをサポートする」といったトーンの紹介があるため、「歩いてコレクション」という位置情報ゲームの性質を強くもっていると推測できます。

1-2. ディズニーキャラクターの登場

  • ミッキーマウスやミニーマウスをはじめとしたクラシックキャラクターが中心に登場する模様。
  • プレイヤーはキャラクターをパートナーとして選んだり、コスチューム変更や収集要素がある。
  • 記事内では「チップ&デール」、「くまのプーさん」などの代表的キャラクターも確認できます。
  • ディズニーIPを活かし、グッズコレクション要素や着せ替え要素が充実しているゲームになる可能性が高いです。

1-3. クローズドβテストの実施

  • 1000名限定でのCBT(クローズドベータテスト)を2023年秋から実施している。
  • テスト参加者の口コミを見る限り、「歩くのが楽しくなる」「キャラクター演出が可愛い」といった
    好意的な反応がある一方、まだゲームバランス調整やアプリの安定性など改善の余地はある可能性がありそう。

1-4. 事前登録キャンペーン

  • 正式リリースに向けた事前登録が昨日スタートしました。
  • 事前登録者数に応じた特典やプレゼントなどのリリース時キャンペーン施策が想定されます。
  • 公式ページやSNSでの発信が増えていくことで、徐々に認知度を高める流れと推察されます。

1-5. 収益モデル(推測)

  • 記事から具体的な課金形態は確定情報としては書かれていませんが、一般的なスマホゲームの傾向やドリコムの過去の事例から「基本無料+アプリ内課金」が有力だと思います。
  • ウォーキングや位置情報ゲームの場合、キャラクターやコスチューム、便利アイテムの課金(ブースト系、スタミナ系など)の販売が想定されます。
  • また、ディズニーIPを活かした有償のグッズ風デジタルアイテム(家具やアバターアイテム、フォトフレーム等)を収集する楽しさでマネタイズする可能性が高いでしょう。

2. ポテンシャル分析

2-1. ディズニーIPの強大なブランド力

  • 世界的な人気ブランドであるディズニーは、幅広い年代層・国籍層にアピールできる。
  • 特に「歩くことでキャラクターが増える」コンセプトは、子育てファミリーや女性層、高年齢層などにも親和性が高い。
  • IP力とヘルスケア要素の組み合わせは継続率にプラスに働く可能性があり、ロングセラー化を狙えるポテンシャルを持つといえます。

2-2. ウォーキング×ゲームの新たな市場ニーズ

  • ポケモンGOやピクミンブルームなど、位置情報ゲームの成功事例は既に存在。
  • ウォーキング自体をゲーム化する「ヘルスケア×エンタメ」の流れは今後も拡大が期待される分野。
  • ディズニーキャラが歩行・健康管理をサポートしてくれるというコンセプトは、キャラクター好きをモチベートする要因となりうる。

2-3. コロナ禍明け~2025年にかけての外出ニーズ回復

  • コロナ禍による外出規制が緩和され、街歩きが再び活発になる流れで位置情報ゲームへの取り組みも活況化が予想される。
  • よりライトユーザー向けの「日常のちょっとしたウォーキング」需要にも応えられる点が利点。
  • 一方で2025年時点の社会情勢・感染症リスク等、まだ不透明な部分はあるが、基本的には外出率回復に伴うチャンスが大きい。

2-4. 競合との差別化

  • 最大の強みはディズニーIPの圧倒的なブランド訴求力。
  • ポケモンGOは「位置情報×バトル・収集」、ピクミンブルームは「歩くことで花を咲かせる」など独自要素があるが、ディズニーの場合はコレクション要素・アバター着せ替え・アプリ内デコレーションなど世界観重視の要素がより強まると考えられる。
  • 「ファンが好きなキャラと一緒に歩く・成長させる」部分が肝になりそう。
  • 最大の差別化ポイントは、東京ディズニーランドやディズニーシーの施設内でのゲーム連動があった場合。ちなみに、東京ディズニーリゾートの年間来場者数は過去3年連続で延べ2,000万人を超えています。ポケモンGOもさすがにこれは太刀打ちできないのでは(汗)

3. 業績寄与度の考察3-1. ドリコムのゲーム事業における新規タイトル

3-1. 初年度の売上規模イメージ

  • 位置情報ゲームは“ユーザー定着”が非常に重要で、初動ダウンロード数はIP効果で大きく伸びても継続率次第で安定収益が決まる。
  • ディズニーIPのユーザー層は広く、最低限のプロモーションでも数百万DL規模が期待できると予想されます。
  • ゲーム内課金単価(ARPU)は、ヘビーユーザーが多いジャンルではないかもしれませんが、コレクション好きやディズニーファンなど一部層が積極的に課金する可能性はあります。
  • 順調ならリリース1年目で数十億円レベルの売上を狙えるポテンシャルはあるでしょう(IP規模と「位置情報+キャラ収集」という強みを前提とする試算イメージ)。

3-2. 継続課金モデルとイベント運営

  • イベントごとに新コスチュームや限定キャラ、シーズナルイベント(ハロウィン、クリスマス)などが開催されれば、その都度課金収益が見込めます。
  • ディズニーファンは季節イベントや限定グッズに非常に敏感な層が多いので、上手にイベント設計することで売上の山を作りやすい。
  • 他社のディズニーゲーム(例:ディズニー ツムツムなど)も定期的なイベントがあることでロングヒットを維持しているため、イベント運営力が鍵となります。

3-3. リスク要因

  1. ロイヤリティ負担: ディズニーIP使用料が高率の場合、営業利益の押し下げ要因となる。この部分は現時点では当事者以外は知らない情報。
  2. 競合: ポケモンGOや既存の位置情報ゲームとの時間・場所争い。
  3. 技術的課題: 位置情報ゲーム特有の不具合(GPS測位精度、地方ユーザーの遊びにくさなど)。
  4. 運営コスト: 大型IPゆえにクオリティ維持やイベント運営に相応のコストがかかる。
  5. 社会情勢: コロナやその他の外出制限要因が再発すればダメージを受ける可能性。

4. 期待と課題

  1. ブランド力×ヘルスケア要素の高い親和性
    • ディズニーIPの圧倒的な認知度・ファン層の広さは、ウォーキング習慣化ゲームとの相性が良く、多世代に受け入れられる可能性が高い。
    • ポケモンGO以降、位置情報ゲームは一つのジャンルとして定着しており、健康意識の高まりも追い風。
  2. ドリコムの業績へのインパクト
    • リリースから最初の1年間でユーザー獲得・定着が進めば、大きな売上上積みが期待できる。
    • ただしIPロイヤリティ負担やプロモーション費用を考慮すると、純利益への寄与は売上に比べてやや圧縮されるリスクがある。
    • 位置情報ゲームの場合、ユーザーのアクティブ率が極端に下がるリスクもあるため、リリース後数カ月間の運営が鍵。
  3. 今後の改善ポイント
    • 「歩くこと」と「ディズニーキャラとの触れ合い」をいかに結びつけ、飽きさせない仕組みを作るか。
    • イベント運営やSNS連携、アプリの操作性、GPSの精度、デイリーの報酬システムなど、長期プレイを促すための設計が必要。
    • 大都市圏以外のユーザーへの配慮(地方でも楽しめるコンテンツ設計)や、在宅でもある程度楽しめる要素も考慮すべき。

5. まとめ

2025年3月末リリースが予定されているため、同年〜翌年度以降の業績発表では、新規タイトルの成否として注目が集まりそうです。

「ディズニーステップ」はウォーキングをエンタメ化する点で社会的ニーズが高く、ディズニーIPの集客力も相まって大きな潜在力を秘めたタイトルです。

また、ディズニーリゾートとの連動企画が、最初は無かったとしてもいずれ出てくると予想できます。そうなった場合、前述ディズニーリゾートの年間来場者数2,000万人の例えば30%がDLすれば、それだけで600万DL数となるなど、破壊力のある展開になることが期待できます。

初動のユーザー数確保はほぼ間違いなく成功すると考えられる一方、「どこまでリピート課金や継続的なアクティブユーザー数を維持できるか」が今後の業績寄与を左右するのではないでしょうか。



★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。

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