サイフューズをホールドしています。一昨日ストップ高になり、昨日今日と乱高下を繰り返しています。
今日は1,550円で引け。7%を超える大幅上昇で終わりました。
さて、なぜ赤字企業のこの銘柄が動意づいているのか?ちょっと整理しておこうと思います。
サイフューズは2022年12月1日に上場したバイオベンチャー。バイオ3Dプリンタを用いた、再生医療等製品の開発・製造・販売を手掛ける会社。
業績は赤字だが、赤字幅は縮小傾向にあります。
そんな中、最初に動意付いたのは以下のリリースからでした。
このニュースをきっかけに出来高が急増。その後増し担保規制などを経て、本格動意となったのは今週。
このリリースは日立グローバルライフソリューションズ側からも発表されている。
四季報オンラインでは4/5付で社長のインタビューが掲載されており、最後にはこんなコメントがあります。
・・・2025年に1品目の発売を目指すにあたって、仕上げを進めていくフェーズに入った。将来的に製品を提供する際に、「どこの会社だ?」と思われるよりは、上場会社というブランドを持ちたい。社会的責任にこたえる、という目的もある。
株主還元施策については、開発や事業に関する中長期的な企業価値の向上に資する取り組みを進めていく中で、適切なタイミングで配当の実施などを検討したい。
3/28には経営計画書が発表されており、その中で成長に関する情報として以下の内容が記載されています。
この資料によると、2030年に売上110億円を予想している。それを達成するには、同社が研究開発を進めている再生医療分野の製品が市場に出た後の市場ニーズによることになるが、市場に出るのは2025年を予定しているというのは前述の社長インタビューのとおり。
バイオベンチャーは初期段階で大きな投資をして研究開発を進めるのが一般的で、予定通りに行くケースのほうが少ない。サイフューズもすべてが予定通りに進むとは思えないが、もし、この事業計画書の予定通り進むとなれば、2023年12月期の売上予想6億円に対して、2030年の売上予想110億円と、約18倍の規模に成長を遂げることになります。
また、2025年に製品がマーケットにリリースされ、販売も予定通り進んだとして、今期予想の収支を考えると、赤字解消は恐らく2026年12月期か。それまでは、今回の上場で調達した資金や、今後調達するであろう資金を使って事業を進めていくという状況だと思います。
パートナーとなっている企業も面白い顔ぶれだ。以下は前述事業計画書に記載されている企業の一覧。
その他、資生堂との共同特許出願の内容が3/13に公開されている。
詳しいことは専門ではないのでわからないが、化粧品開発の現場における動物実験を回避するための培養皮膚に関する特許のようです。
このように、サイフューズは材料が豊富に見える。しかも、バイオ3Dプリンタという既にある技術もあり、いわゆる創薬ベンチャーとも立ち位置が違うので、今後の展開は面白くなりそう。
足下の株価急騰は需給要因によるものだと思うけど、今の状況で何かリリースが出たりしたら、ワンチャン上場来高値更新なんてこともあるのかもしれません。
私の目標株価は12月末に付けた1,826円だが、そもそもそこまでいくのかどうか?ただ、今日時点でまだ公募価格1,620円を下回っている状況。一昨日一回奪還しているが、今日の勢いを考えると、この1~2週間の地合いも重要だが、良ければ意外と1,800円台も通過点になるかもしれません。
さて、どうなりますかね。全く分かりませんねワタシ。
本当に株ってむずかしいですね!
★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。
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