銘柄研究:2024/12/26(木)三井E&Sについて

三井E&S(証券コード: 7003)は、近年の業績改善と将来の成長戦略により、投資家から注目を集めています。以下に、同社の業績展望、リスク要因、そして株価上昇のカタリストとなり得る要素についてまとめます。

目次

業績の展望

2024年8月、三井E&Sは新たな中期経営計画「三井E&S Rolling Vision 2024」を発表しました。この計画では、2026年度までに受注高3,600億円、売上高3,400億円、営業利益220億円(営業利益率6.5%)を目指すとしています。また、自己資本比率を40%に引き上げ、投下資本利益率(ROIC)が加重平均資本コスト(WACC)を上回ることを目標としています。

さらに、2024年11月には、2024年3月期の連結業績予想を上方修正し、営業利益を前期比28%増の120億円と発表しました。これは、舶用推進システムセグメントにおけるアフターサービス事業の好調さなどが寄与しています。

リスク要因

同社の有価証券報告書によれば、以下のリスク要因が指摘されています:

  • 金利上昇リスク: 有利子負債を一定程度有しており、金利の大幅な上昇は金融コストの増加につながる可能性があります。これに対しては、資金管理を厳格に行い、有利子負債を適正な水準に維持することでリスクをコントロールするとしています。
  • 材料調達リスク: 鋼材などの原材料価格の急激な上昇や需給逼迫が生じた場合、コスト増加や工程の遅れにより損益が悪化する可能性があります。長期安定供給の体制を確保し、価格交渉等を通じて影響を軽減する努力を行っています。

株価上昇のカタリスト

同社の株価は、業績改善や新たな事業展開により上昇傾向を示しています。特に、米国での港湾クレーン事業において、三井E&Sの子会社が中国製クレーンの代替パートナーとして指名されたことが報じられ、株価上昇の一因となりました。このような新規事業の展開や業績の上方修正が、今後の株価上昇のカタリストとなり得ます。

一方で、古参の株主以外はほぼ見落としていると思われるのが、400億円の社債発行に関することです。

三井グループが全て引き受けることになる可能性は高いと思っていますが、それが社債としてなのか、それとも株式割当増資になるかで株価的には雲泥の差になります。この部分がハッキリしない限り、ちょっと投資するのは怖いなと個人的には考えています。

投資を検討する際には、これらの情報を総合的に考慮することをおすすめします。






★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。

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