銘柄研究:2025/1/4(土)GENDAについて

株式会社GENDA(証券コード: 9166)は、エンターテインメント業界での成長を目指し、特にM&A(企業の合併・買収)を活用した「連続的な非連続な成長」戦略を推進しています。

目次

現在の業績と成長の背景

2025年1月期第3四半期累計(2024年2月~10月)の連結業績の主な数値は以下のとおりです。

2025年1月期第3四半期累計業績(2024年2月~10月)

項目数値前年同期比
売上高776億2,700万円+100.0%
営業利益54億2,000万円+30.2%
経常利益49億8,800万円+20.9%
四半期純利益26億5,500万円-20.1%

売上高は前年同期比で倍増し、営業利益・経常利益も大幅に増加しています。一方、四半期純利益は減少しています。

通期業績予想(2025年1月期)

項目数値前期比
売上高1,200億円+115.5%
営業利益105億円+95.5%
経常利益100億円+91.7%
当期純利益55億円+31.7%

これらの予想に対し、第3四半期累計の進捗率は、売上高で64.7%、営業利益で51.6%、経常利益で49.9%、当期純利益で48.3%となっています。

M&Aを通じた事業領域の拡大が現時点の同社の成長ドライバー

GENDAは、エンターテインメント業界での事業拡大を目指し、積極的なM&A戦略や新規事業の展開を進めています。特に、アミューズメント施設の運営やカラオケ事業、オンラインクレーンゲームなど、多角的な事業展開を行っています。これらの取り組みにより、売上高や利益のさらなる増加が期待されます。

成長戦略

1)M&Aによる事業拡大::GENDAは、アミューズメント施設運営を中心に多数のM&Aを実施し、事業規模の拡大と効率的な経営を実現しています。以下これまでにM&Aを通じて取得した企業をまとめました。

1. セガ エンタテインメント(2020年12月)
セガサミーホールディングスの子会社であったセガ エンタテインメント社を買収し、ゲームセンター事業を取得しました。
2. 株式会社サンダイ(2024年3月)
九州地方でアミューズメント施設「スマイルステーション」やアミューズメントレンタル事業を運営するサンダイを子会社化しました。
3. 株式会社アメックス(2024年4月)
愛知県および岐阜県でアミューズメント施設「ゲームファンタジアン」を運営するアメックスを子会社化しました。
4. 株式会社VAR LIVE JAPANのVRゲーム事業(2024年5月)
VRゲーム筐体の販売・レンタルやVRコンテンツの開発・販売事業を展開するVAR LIVE JAPANのVRゲーム事業を譲受しました。
5. National Entertainment Network, LLC(2024年6月)
米国でミニロケ(無人のゲームコーナー)事業を運営するNational Entertainment Network, LLCの親会社Claw Holdings, LLCを子会社化しました。
6. 株式会社シトラム(2024年6月)
酒類輸入卸および国内販売業を手掛けるシトラムを子会社化しました。
7. 株式会社音通(2024年6月)
カラオケ関係事業、スポーツ事業、IP事業(コインパーキングの経営等)を手掛ける音通の全株式を公開買付けにより取得し、子会社化しました。
8. 株式会社ハローズ(2024年12月)
全国でアミューズメント施設「ハローズガーデン」等を53店舗、ミニロケを63箇所展開するハローズの全株式を取得し、子会社化しました。
9. 株式会社アクトプロ(2024年12月)
外貨両替機事業等を運営するアクトプロの全株式を取得し、完全子会社化しました。

2)エンタメ・プラットフォームの構築::ゲームセンターやカラオケ、映画配給など多岐にわたる事業を展開し、顧客との接点を増やすことで、IP(知的財産)コンテンツとのシナジーを追求しています。

3)DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進: テクノロジーチームを内製化し、買収企業の業務効率化や顧客向けサービスの向上を図っています。

4)海外戦略:同社は積極的な海外戦略も展開しています。前述情報と重複する部分もありますが・・・主な取り組みは以下のとおりです。

1. 海外子会社の設立と事業展開
米国市場への進出: 2019年7月、米国テキサス州ダラスにKiddleton, Inc.を設立し、日本式の小型プライズゲーム機や「Kawaii」デザインの景品を提供することで、米国市場での事業拡大を図っています。
中国・台湾市場への展開: 2019年6月、中国に伍彩汇业 (广州)贸易有限公司を設立し、さらに台湾にも子会社を設立するなど、アジア地域でのプレゼンスを強化しています。

2. 海外企業の買収による事業拡大
National Entertainment Networkの買収: 2024年6月、米国で約8,000箇所のミニロケ(無人のゲームコーナー)を展開するNational Entertainment Network, LLCの持分を100%取得し、米国市場での事業規模を大幅に拡大しました。

3. グローバルネットワークの構築
GENDAは、「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspiration(大志)の実現に向け、国内外で「GiGO」ブランドのアミューズメント施設やカラオケチェーン店「カラオケBanBan」を合わせて約700店舗、ミニロケを約1,200箇所運営しています。

4. 技術革新とDXの推進
テクノロジーチームを内製化し、顧客向けアプリの開発や店舗業務の効率化を進めることで、海外市場においても競争優位性を確保しています。
これらの取り組みにより、GENDAは海外市場でのプレゼンスを強化し、2040年までに世界一のエンターテイメント企業となることを目指しています。

業績の展望とリスク

  • 業績の展望: 2025年1月期の売上高は1,000億円、償却前営業利益は130億円を目標としています。
  • リスク要因: M&A戦略に依存する成長モデルのため、適切な買収先の選定やPMI(買収後の統合)の成功が業績に大きく影響します。また、エンターテインメント業界の市場動向や消費者の嗜好変化もリスク要因となります。

2024年のマーケットにおいてGENDAは存在感が高かったように思います。

最近は街中でGIGOを見かけることも多くなってきました。

前述まとめのように、海外戦略も今後進んでいきそうですよね。

成長が楽しみな会社のひとつだと思います。

★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。

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