株式会社GENDA(証券コード: 9166)は、エンターテインメント業界での成長を目指し、特にM&A(企業の合併・買収)を活用した「連続的な非連続な成長」戦略を推進しています。
現在の業績と成長の背景
2025年1月期第3四半期累計(2024年2月~10月)の連結業績の主な数値は以下のとおりです。
2025年1月期第3四半期累計業績(2024年2月~10月)
項目 | 数値 | 前年同期比 |
---|---|---|
売上高 | 776億2,700万円 | +100.0% |
営業利益 | 54億2,000万円 | +30.2% |
経常利益 | 49億8,800万円 | +20.9% |
四半期純利益 | 26億5,500万円 | -20.1% |
売上高は前年同期比で倍増し、営業利益・経常利益も大幅に増加しています。一方、四半期純利益は減少しています。
通期業績予想(2025年1月期)
項目 | 数値 | 前期比 |
---|---|---|
売上高 | 1,200億円 | +115.5% |
営業利益 | 105億円 | +95.5% |
経常利益 | 100億円 | +91.7% |
当期純利益 | 55億円 | +31.7% |
これらの予想に対し、第3四半期累計の進捗率は、売上高で64.7%、営業利益で51.6%、経常利益で49.9%、当期純利益で48.3%となっています。
M&Aを通じた事業領域の拡大が現時点の同社の成長ドライバー
GENDAは、エンターテインメント業界での事業拡大を目指し、積極的なM&A戦略や新規事業の展開を進めています。特に、アミューズメント施設の運営やカラオケ事業、オンラインクレーンゲームなど、多角的な事業展開を行っています。これらの取り組みにより、売上高や利益のさらなる増加が期待されます。
成長戦略
1)M&Aによる事業拡大::GENDAは、アミューズメント施設運営を中心に多数のM&Aを実施し、事業規模の拡大と効率的な経営を実現しています。以下これまでにM&Aを通じて取得した企業をまとめました。
2)エンタメ・プラットフォームの構築::ゲームセンターやカラオケ、映画配給など多岐にわたる事業を展開し、顧客との接点を増やすことで、IP(知的財産)コンテンツとのシナジーを追求しています。
3)DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進: テクノロジーチームを内製化し、買収企業の業務効率化や顧客向けサービスの向上を図っています。
4)海外戦略:同社は積極的な海外戦略も展開しています。前述情報と重複する部分もありますが・・・主な取り組みは以下のとおりです。
1. 海外子会社の設立と事業展開
①米国市場への進出: 2019年7月、米国テキサス州ダラスにKiddleton, Inc.を設立し、日本式の小型プライズゲーム機や「Kawaii」デザインの景品を提供することで、米国市場での事業拡大を図っています。
②中国・台湾市場への展開: 2019年6月、中国に伍彩汇业 (广州)贸易有限公司を設立し、さらに台湾にも子会社を設立するなど、アジア地域でのプレゼンスを強化しています。
2. 海外企業の買収による事業拡大
National Entertainment Networkの買収: 2024年6月、米国で約8,000箇所のミニロケ(無人のゲームコーナー)を展開するNational Entertainment Network, LLCの持分を100%取得し、米国市場での事業規模を大幅に拡大しました。
3. グローバルネットワークの構築
GENDAは、「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspiration(大志)の実現に向け、国内外で「GiGO」ブランドのアミューズメント施設やカラオケチェーン店「カラオケBanBan」を合わせて約700店舗、ミニロケを約1,200箇所運営しています。
4. 技術革新とDXの推進
テクノロジーチームを内製化し、顧客向けアプリの開発や店舗業務の効率化を進めることで、海外市場においても競争優位性を確保しています。
これらの取り組みにより、GENDAは海外市場でのプレゼンスを強化し、2040年までに世界一のエンターテイメント企業となることを目指しています。
業績の展望とリスク
- 業績の展望: 2025年1月期の売上高は1,000億円、償却前営業利益は130億円を目標としています。
- リスク要因: M&A戦略に依存する成長モデルのため、適切な買収先の選定やPMI(買収後の統合)の成功が業績に大きく影響します。また、エンターテインメント業界の市場動向や消費者の嗜好変化もリスク要因となります。
2024年のマーケットにおいてGENDAは存在感が高かったように思います。
最近は街中でGIGOを見かけることも多くなってきました。
前述まとめのように、海外戦略も今後進んでいきそうですよね。
成長が楽しみな会社のひとつだと思います。
★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。