住信SBIネット銀行(証券コード:7163)は、2024年3月に東京証券取引所スタンダード市場へ上場し、順調な業績拡大を続けています。
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業績の展望
2025年3月期第2四半期(2024年4月~9月)の連結経常利益は、前年同期比16.3%増の189億円となりました。
アナリストのコンセンサス予想では、2025年3月期の経常利益は388億円(前期比11.4%増)、当期純利益は270億円(前期比8.6%増)と見込まれています。
同社は、ROE20%を目標に掲げ、企業価値の向上と株主還元を重視しています。
リスク要因
- 金利変動リスク: 同社の貸出金の大部分を占める住宅ローンの92%超が短期プライムレートに連動しています。政策金利の変動は、資金利益に直接的な影響を与える可能性があります。
- 競争激化: ネット銀行業界は競争が激しく、他行との競争により、金利や手数料の引き下げ圧力が高まる可能性があります。
- システムリスク: デジタルバンクとして、システム障害やサイバー攻撃などのリスク管理が重要です。同社は、取締役会で定めたリスク管理方針に基づき、リスク管理態勢の整備・確立に取り組んでいます。
カタリスト(成長促進要因)
- 住宅ローン事業の拡大: 同社は、銀行代理業者が店舗を展開する「代理店モデル」により成長を加速し、市場シェアを約7%まで拡大しています。2025年3月にはシェア10%、将来的には20%を目指しています。
- BaaS事業の推進: 顧客基盤を有する企業に対し、金融インフラBaaS(Banking as a Service)を提供し、優れた顧客体験を実現する取り組みを進めています。
- デジタルバンクへの進化: テクノロジードリブン、APIファースト、クラウドファーストの戦略で、魅力ある商品・サービスを提供し、顧客満足度の向上を図っています。
これらの要因により、住信SBIネット銀行は今後も安定した成長が期待されますが、金融市場の動向や競争環境の変化には注意が必要です。
NTTドコモによる買収観測
住信SBIネット銀行(証券コード:7163)に関して、NTTドコモによる買収の観測が報じられています。
買収の背景
NTTドコモは、他の通信大手が自社グループ内に銀行を持ち、金融サービスを強化している中、自社の金融事業の強化を目指しています。その一環として、住信SBIネット銀行の買収を検討していると報じられています。
今後の展望
買収が実現すれば、NTTドコモは金融サービスを強化し、他の通信大手と同様の経済圏を構築することが可能となります。一方、住信SBIネット銀行の既存のサービスや顧客への影響についても注視が必要です。
なお、現時点(2025年1月10日)では正式な発表はありません。
その他Baasをいち早く対応するなど、ネット銀行の中でも先進的な取り組みを同行はおこなっています。
今後の展開には要注目です。
★この記事は個人の株取引のメモであり、登場する銘柄は売買を推奨するものではありません。